特大型トラック（6×4）

特大型トラック（6×4）

特大型トラック（6×4）は、陸上自衛隊で物資の輸送に用いられるトラックです。このトラックは、民間で使用される大型6輪貨物自動車を基にしており、自衛隊の規定に従って調達された装備です。主に輸送科に配備され、物資を効率的に運ぶ役割を担っています。

外観とデザインの特徴

このトラックの外観は、74式特大型トラックと非常に似ています。そのため一部の専門雑誌では74式特大型トラックとして誤記されることもあります。しかしながら、74式は三菱製でしか存在せず、本装備は三菱だけでなく、日野製やいすゞ製も含まれている点が大きな違いです。各メーカーのエンブレムは本体同色に塗装されておりこのような特徴があります。また、74式特大型トラックが総輪駆動であるのに対し、特大型トラックは後輪の2軸のみが駆動します。このため、車高にも明確な違いがあります。

ボディの色は「NDS Z 8201の色番号2314 OD色」で、シャシ部分は黒色とすることが仕様書で定められています。これにより、トラックの外観は軍用に適した色合いとなっています。

荷台の仕様

トラックの荷台は木製の3方開き構造となっており、隊員が座るための木製のサイドラック、幌、アシストグリップも装備されています。また、車体後部にはステップも設置されていて、実用性が考慮されています。荷台のアオリは取り外し可能で、特に60式装甲車や73式装甲車などの大型装備を積載することを想定して設計されています。さらに、固定資材を用いて装備をしっかりと縛り付けるためのフック穴が設けられており、積載した状態でも安定して走行できるようになっています。

また、積雪地での運用を考慮し、78式雪上車も輸送可能なように少数配備されています。

主要な諸元

トラックのサイズと性能にも注目です。全長は11,000mm以下、幅は2,500mm以下、高さは3,250mm以下となっており、非常に大きな積載能力を持っています。最大積載量は11,500kgを超え、総質量は22,000kg以下です。エンジンは水冷4サイクルディーゼルで、総排気量は9,800cc以上、最大出力は235kW以上、最大トルクは1,200N・m以上に達します。燃料タンク容量は200L以上必要で、乗車定員は3名です。

荷台部分の詳細は、木製の3方開き、木製のサイドラック、幌、アシストグリップが付いており、インテリアには乗車定員36名分の木製折り畳みいすも設置されています。これにより、いすとして使わない場合はロックできる構造も採用されています。デザインの一環として、ほろ骨の高さは1,700mmと規定されています。

製造メーカー

特大型トラックは、いすゞ自動車、日野自動車、三菱ふそうトラック・バスといった複数のメーカーによって製造されています。このように多様な製造元を持つことで、安定した供給が可能となっています。

参考文献と関連情報

このトラックについてのより詳しい情報は、陸上自衛隊の車両と装備に関する文献や、自衛隊仕様書を参考にすることができます。特大型トラックは陸上自衛隊入門としても非常に重要な装備であり、さまざまな場面で活用されています。

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