特急「富士」に乗っていた女

『特急「富士」に乗っていた女』は、西村京太郎によって1989年に発表された推理小説です。この物語は、警視庁捜査一課の十津川警部とその部下である北条早苗を中心に展開します。

物語は、十津川警部が部下の北条早苗について尋ねる電話を受ける場面から始まります。北条早苗は誰からも好かれる美人刑事であり、その電話の内容から十津川は結婚調査の類だと早合点します。しかし、事態は急変し、北条早苗の婚約者である山野辺宏が、なんと特急「富士」の車内で殺害されたという衝撃的な知らせが入ります。さらに、休暇届を出していた北条早苗がその列車に乗り合わせていたことが判明し、彼女に容疑がかけられることになります。

福岡県警の調べに対し、北条早苗は黙秘を続けているとのこと。十津川警部は、右腕である亀井刑事とともに福岡へ急行します。そこで北条早苗から意外な事実を聞かされます。殺害された山野辺宏から、事件現場となった特急の切符と手紙が送られてきたというのです。

部下の無実を信じる十津川警部は、マスコミや世間の注目を浴びながらも、彼女の潔白を証明するために奔走します。事件の真相を究明するため、十津川警部は大胆な行動に出ます。物語は、複雑に絡み合った人間関係と、意外な真相へと読者を誘います。

登場人物

警視庁捜査一課
十津川省三：警視庁捜査一課の警部。冷静な判断力と行動力で事件を解決に導く。
亀井定雄：十津川の右腕として活躍する刑事。
北条早苗：十津川の部下。誰からも好かれる美人刑事だが、事件に巻き込まれる。
その他
山野辺宏：北条早苗の婚約者。特急「富士」の車内で殺害される。

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