猪本雅三

猪本 雅三（いのもと まさみ）

猪本雅三は、1959年8月9日に大阪府寝屋川市に生まれた映画カメラマンで、現在は撮影監督として活躍しています。日本映画撮影監督協会（J.S.C.）のメンバーとしても知られ、多くの映像作品に携わっています。彼の映画キャリアは、1980年に横浜放送映画専門学院（現在の日本映画大学）を卒業した後に始まりました。

初期キャリアと経験

卒業直後、円谷プロダクションに撮影助手として入社し、1982年にはにっかつ撮影所と契約を結びます。ここでは、映画『家族ゲーム』をはじめとする一般作品やロマンポルノなど、多数の作品に関わることで技能を磨きました。1988年からはフリーランスとして独立し、特に映画やテレビ、CM、PVなどの多様なメディアでの撮影を手掛けてきました。

主な作品

彼の代表的な撮影作品には、1999年の劇場映画デビュー作『M/OTHER』があります。この作品はカンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞し、同年に国内でも三浦賞を受賞しました。これを皮切りに、彼は多くの映画やドキュメンタリーに携わり、その幅広い制作範囲で評価を得ていきます。

主な映画作品には、『独立少年合唱団』（2000年）、『火垂』（2001年）、『サイドカーに犬』（2007年）、『白鳥麗子でございます!The Movie』（2016年）、『カンパイ! 世界が恋する日本酒』（2016年）、最近では『雑魚どもよ、大志を抱け！』（2023年）など、数多くの注目作があります。

映画以外の業績

テレビ番組においても彼の活動は目覚ましく、NHK-BSの「焼跡のイエス」やシリーズ「この国を見つめ・男と女の民主主義」にも関与しました。さらに、ミュージックビデオにも手を伸ばしており、CHARAの「スカート」やゆずの「桜木町」など、人気アーティストの作品にも携わっています。

受賞歴

猪本はその才能を評価され、数々の賞に輝いています。特に、『M/OTHER』で得たカンヌ国際映画祭の国際批評家連盟賞や、ベルリン国際映画祭のアルフレード・バウアー賞（2000年の『独立少年合唱団』）、ヨコハマ映画祭の撮影賞（2001年の『独立少年合唱団』）などは特筆に値します。また、ブエノスアイレス国際映画祭では最優秀撮影監督賞を受賞しました。彼の作品は、その視覚的な美しさだけでなく、物語の深さにも寄与しているため、多くの観客に感動を与えています。

最後に

猪本雅三は日本映画界において非常に重要な存在であり、彼の作品は今後も多くの人々に賞賛され続けることでしょう。彼の独自の視点と技術が、どのような作品に新たな命を吹き込むのか、今後の展開が楽しみです。

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