猪村優仁

猪村 優仁（いむら まさひと）は、1991年6月15日に大阪府で生を受けた日本の元ラグビー選手である。主にスタンドオフ（SO）のポジションでプレーし、身長173cm、体重78kg。チームメイトからは「いむら」の愛称で親しまれた。

彼のラグビーキャリアは、地元大阪府にあるラグビーの強豪校として知られる常翔啓光学園高校で本格的に始まった。高校時代からその卓越したプレーは注目を集め、将来有望な若手選手として高校日本代表候補にも選出されるなど、早くからその才能を高く評価されていた。2010年に常翔啓光学園高校を卒業した猪村は、東京都にキャンパスを構える法政大学に進学し、大学ラグビーの舞台へと活躍の場を移した。

法政大学でも、彼は中心選手としてチームを牽引し、その実力は大学レベルにとどまらなかった。特に、関東の大学リーグにおける優れた選手たちで構成される関東大学学生代表にも選出されたことは、彼の学生時代における重要な実績の一つとして挙げられる。また、アンダー世代の日本代表としても活躍しており、U20日本代表に選出されるなど、各世代の日本代表候補や選抜チームに選ばれる常連選手であった。法政大学で過ごした四年間で、スタンドオフに求められる司令塔としての判断力やゲームコントロール能力、そして正確なキックといったスキルをさらに磨き上げ、卒業後のトップリーグ入りへの確固たる足がかりを築いた。

大学を卒業した2014年、猪村はプロフェッショナルとしてのキャリアをスタートさせることを選び、当時のジャパンラグビートップリーグに所属していたNTTドコモレッドハリケーンズに加入した。レッドハリケーンズでは、SOとしてチームの攻撃の起点となり、巧みなパスワークや的確な判断力、そしてプレースキックなどでチームに貢献した。日本最高峰のリーグで、国内外の経験豊富な選手たちと日々の練習や試合を通じて鎬を削ることで、選手としての経験値を高めた。しかし、2018年にはNTTドコモレッドハリケーンズを退団することが発表された。この退団をもって、猪村優仁はプロラグビー選手としての現役生活に区切りをつけた。

もう一度検索