猫又駅

猫又駅（ねこまたえき）

猫又駅は、富山県黒部市宇奈月町舟見明日音澤に位置する黒部峡谷鉄道本線の駅です。この駅は、関西電力専用駅として機能しており、一般の観光客は利用することができません。区間運行で当駅折り返しとなる列車であっても、一般客は下車できず、同じ列車で折り返す必要があります。

しかし、2024年1月1日に発生した能登半島地震の影響で、当駅より先の鐘釣橋が破損したため、当駅での折り返し運転となっています。そのため、2024年10月5日から鐘釣橋の復旧までの期間は、特別にトイレ休憩としてホームへの乗降が可能となりました。この期間中には、ホーム付近に高さ3.6mの展望台や、ネコとネズミのパネルを取り付けたフォトスポットが整備され、訪れる人々を楽しませています。

歴史

猫又駅は、1953年（昭和28年）11月16日に、関西電力が地方鉄道としての免許を取得して開業しました。その後、1971年（昭和46年）5月4日に黒部峡谷鉄道が設立され、同社の駅となりました。同年7月1日には、黒部峡谷鉄道が運行を開始しています。

2024年（令和6年）10月5日には、仮設ホームの設置工事が完了し、旅客列車でのホームへの乗降が可能となりました。

駅構造

猫又駅は、標高358メートルの場所に位置しています。この駅は、関西電力黒部川第二発電所（通称：猫又発電所）の業務目的で建設されたもので、工事関係者や発電所の所員たちの宿舎があります。駅からは、黒部川第二発電所や新黒部川第二発電所への引き込み線が伸びています。駅構内には、5本の側線や駅舎があります。

旅客列車は、主に列車の行き違いのために利用されます。2014年9月17日現在の情報では、第二発電所の発電機移転のための地盤基礎改良工事が行われており、約50名の作業員が寝泊まりしていました。

ホームの長さは65mでしたが、2024年10月5日以降は100mのホームが新たに設置されました。

駅名の由来とネコブーム

猫又駅は、日本の鉄道駅の中で唯一、駅名に「猫」の文字が入ることから、2010年代のネコブーム以降、特に注目を集めています。そのユニークな名前は、多くの鉄道ファンやネコ好きにとって魅力的な存在となっています。

隣の駅

黒部峡谷鉄道

■本線

出平駅 - 猫又駅 - 鐘釣駅

参考文献

今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳 6号北信越』 新潮社 2008年10月18日 p.39

関連項目

猫又山（ねこまたやま）
宇奈月温泉
黒部峡谷

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