玉掛け

玉掛け作業についての概要

玉掛け（たまかけ）とは、クレーンやその他の揚貨装置を使って物品を吊り上げたり、外したりする作業全般を指します。この作業は特に重要であり、法令においては1990年以前「玉掛」という表記が使われ、以後「玉掛け」と改訂されました。現在の正式表記は「玉掛け」となっていますが、一部の熟語においては送り仮名が省略される場合もあります。

クレーン運転との関連性

玉掛け作業は、荷物をクレーンフックにかけるだけでなく、外すことも含まれます。もし、荷物の移動先で作業が行なわれる際、異なる作業員が荷物を掛け、別の作業員がそれを外す場合、外す作業にも資格が必要です。また、一人でクレーンを操作しながら玉掛けを行う場合は、クレーン運転の免許に加えて、玉掛けの資格も求められます。ただし、1978年9月30日以前にクレーン関連の免許を取得している場合は、玉掛けの資格が免除されます。

労働基準法と就業制限

玉掛けに関わる業務は労働基準法で厳しく規制されています。具体的には、18歳未満の者や妊娠中の女性、出産後1年以内の女性はこの業務に従事することができません。これは安全を確保するために非常に重要な規定です。

労働安全衛生法に基づく条件

労働安全衛生法施行令では、クレーンや吊り上げ装置の玉掛け業務に従事する者について、制限荷重が1トン以上の作業には一定の資格が必要とされています。クレーンの能力が1トン未満の場合でも、作業の安全を考慮し、玉掛け作業を行うには有資格者が必要です。これは、たとえ軽い荷物でも取り扱いが不適切で事故を招く可能性があるためです。

玉掛け作業の手順

玉掛け作業には、いくつかの重要な手順があります。まず、適切な吊具を選定し、荷物の重量と重心を考慮しながら、吊り具を何処に掛けるかを決定します。次に、使用するワイヤーや器具の安全状態を確認し、クレーンの運転手と合図を交わしながら作業を進めます。もし作業中に周囲に人がいる場合は、安全を確保するために人払いを行いながら作業を遂行します。

除外される作業

玉掛けには、鋳造に使用する取鍋やコンクリートバケットなど、特定の業務が除外されています。これらの業務は、一般的な玉掛け作業とは異なるため、法律上で特別に扱われています。

参考情報

労働安全衛生法や玉掛け技能講習に関わる資格については、関連する団体の提供する資料で詳細を確認できます。これにより、より安全かつ効率的に玉掛け作業を進めることができます。正しい知識を持つことは、作業者の安全のみならず、周囲の安全にも大きく寄与します。

もう一度検索