現代用語の基礎知識

現代用語の基礎知識

『現代用語の基礎知識』（げんだいようごのきそちしき）は、現代社会で重要とされる言葉を集めた辞典です。毎年11月に自由国民社から発行され、新聞やマスコミで使われる新語や流行語が定期的に追加、削除、改訂されます。これにより、読者は最新の言葉を通じて時代の変化を反映した情報にアクセスできます。

特徴

一般的な百科事典が定義された言葉を中心に編集されるのに対し、現代用語の基礎知識は毎年のニュースや報道に基づいて編纂されています。そのため、急速に変化する社会情勢やトレンドを的確に捉えた言葉が収録されています。この特徴により、単なる辞典でなく、時代の鏡としての役割も果たしています。

歴史

創刊

本書は1948年の10月10日に、時局月報社から『自由国民』第14号として発行されました。戦後の復興期、軍国主義から民主主義への過渡期にあたるこの時代には、多くの新しい言葉や風俗が生まれました。創刊以来、年々改訂が重ねられ、1966年以降は毎年発行されるようになりました。

出版サイズも時代に応じて変化し、初版のB5判から1960年代以降はA5判へと移行。さらに、2005年からはA5判での増ページ版も登場しました。2013年版では通常版のA5判と、データが大きく収録されたB5判が同時発行されるなど、利用者のニーズに応える努力が続けられています。さらに、紙媒体だけでなくCD-ROM版も1988年に登場し、デジタル化の流れにも対応しています。

新語・流行語の大賞

1984年からは、今年の世相を反映した新語や流行語の大賞が設けられ、毎年12月初旬に選ばれた言葉が発表されます。これにより、社会的に影響を及ぼした言葉の認知度を高め、多くの人々に新たな文化を紹介しています。

同様の書籍

長年にわたり独占的な存在であった現代用語の基礎知識ですが、1980年代からは他の出版社から同様の書籍も登場。とはいえ、両書ともに2006年に紙媒体としては休刊し、現代用語の基礎知識の一人勝ちとなりました。現在でも、その収録内容の豊かさと新たな言葉の即時反映は、他では得られない貴重な情報源とされています。

近年の出来事

近年では、学習版や昭和・平成編の特別版が発行されるなど、各年代の言葉を特集する試みも行われています。2020年版からは、大幅なリニューアルが行われ、ページ数が大きく削減されたものの、内容の濃さは保たれています。

このように『現代用語の基礎知識』は、言葉の進化を記録し、時代を反映した重要な知識の宝庫を提供しているのです。

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