現役

現役（げんえき）とは

「現役」という言葉は、もともとは「現在兵役に服していること」を意味します。軍事用語としての「現役」を中心に、一般的には「その立場に在る状態」を指す場合もあります。本稿では特に軍事における現役について詳しく解説します。

現役の概念

多くの国の軍隊では、経済的な理由や国防上の活動に必要な人的資源の配分とのバランスを考慮に入れ、最低限度の「現役」を維持しつつ有事の際に備えた予備役を保持しています。一般的に、「現役」という言葉は「予備役」や「後備役」、「退役」との対比の中で使われます。

アメリカ合衆国の現役

アメリカ陸軍は、現役部隊（Active Component、AC）と予備役部隊（Reserve Component、RC）に編成されています。2003年のデータによれば、現役部隊の兵力は約48万人で構成されていました。ただし、その約12%は訓練や病院入院などで一時的に現役を離れている状態にあり、さらに4%は主に医療上の理由で展開に参加できない兵士となっています。

日本の現役制度

大日本帝国軍隊の徴兵令

日本における現役制度は、1889年に制定された明治22年徴兵令から始まりました。この徴兵令では、兵役を常備兵役、後備兵役、補充兵役、国民兵役に分け、その中で常備兵役を現役と予備に分けて定義しました。現役に就く資格は、原則として満20歳以上の者や17歳以上の志願者に認められ、陸軍での服役年限は3年、海軍では4年とされていました。この制度は、昭和の時代に入るまで、資料に基づき様々な改正を受けながら存続しました。

現役免除の条件

日本の兵役法では、徴集者が様々な理由により現役を免除されることがあります。以下はその条件です。

1. 家事故障: 在営中に、家庭が本人の不在によって生活が困難になる場合、免除されます。この際、本人または家族が申し出を行うことが必要です。

2. 身体的、精神的異常: 病気や障害によって現役に服することが難しい場合、関係官庁の命令により免除処分が行われることがあります。在営3ヶ月以上の者は予備役に、未満の者は補充兵役に転役されることがあります。すべての兵役に堪えないと判断された場合は、完全に免除されることもあります。

まとめ

「現役」という概念は、軍事に限らず多様な分野で重要な意味を持っています。特に兵役制度においては、その仕組みや免除の条件が国によって異なるため、国際的な比較や歴史的な背景を考慮することが大切です。国家防衛の面において、現役は常に人的資源の重要な一部であり続けるのです。

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