琴似川

琴似川（ことにかわ）

琴似川は、北海道札幌市を流れる二級河川であり、新川水系の重要な支流の一つです。その源流は、札幌市中央区宮の森の南に位置する盤渓峠の北東の谷付近に存在し、円山と大倉山に挟まれた美しい谷間を北東へと流れていきます。

流路

琴似川は、西区二十四軒1条の二十四軒駅付近で一旦地下へと潜り、西区と中央区の境界をなぞるように環状通の地下を流れます。その後、札幌競馬場の北側、下手稲通との交差点にある「さつきはし」で再び地上に姿を現します。中央区、西区、北区の境界が交わる地点を過ぎると、川の流れは北西へと方向を変え、北区と西区の境界に沿って流れていきます。この地点から、流路はほぼ直線となり、新川通が川の両側に寄り添うように走ります。そして、西陵公園の近くで琴似発寒川と合流し、新川へとその流れを合流させます。

名称の由来

琴似川は、かつて「ケネウㇱペッ（kene-us-pet）」（ハンノキが群生する川）と呼ばれていました。しかし、明治時代以降にこの地域が「琴似」と名付けられたことに伴い、地名が川の名前として採用され、現在の琴似川という名称になったとされています。

歴史

扇状地の泉を水源とするサクシュコトニ川などの小川や、ケネウㇱペッ川が合流して形成された琴似川は、かつては現在の流路とは異なり、途中で流れを西に変えることなく、北東へ向かって伏籠川（現在の豊平川の名残）に注いでいました。しかし、明治3年に大友堀（後の創成川）の北6条付近から寺尾堀を開削し、麻生付近の琴似川下流へと導く工事が行われました。さらに、明治後期には寺尾堀との合流地点から茨戸の伏籠川下流部までが開削されました。これらの開削された水路は琴似新川と呼ばれました。

新川が完成すると、琴似川の上流部分は石狩川水系から新川水系へと変更されました。その後、琴似新川は創成川の一部として扱われるようになり、地図上からその名前が消えました。創成川以東の旧河道の一部は、現在も旧琴似川としてその名残をとどめています。

支流

琴似川には、以下の支流があります。

界川
円山川
サクシュコトニ川
桑園新川

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