琴弾八幡宮大祭

琴弾八幡宮大祭：迫力と伝統が織りなす秋の祭典

香川県観音寺市に鎮座する琴弾八幡宮では、毎年10月の第3週末に秋季大祭が開催されます。この祭りは、地元では「観音寺祭り」や「観音寺ちょうさ祭り」とも呼ばれ、9基もの巨大な太鼓台が町を駆け巡る、勇壮で華麗な祭りとして知られています。

江戸時代からの伝統と現代の継承

琴弾八幡宮大祭は、江戸時代から続く歴史ある伝統行事です。現在でも、太鼓台運行には細かな規則が定められており、地域住民によって厳格に守られ、大切に受け継がれています。祭りにかける地域住民の熱い思いと、伝統を重んじる姿勢が、この祭りの魅力をさらに高めています。

圧巻の太鼓台：3t級の迫力

祭りの主役である太鼓台は、周辺地域のものと比べて非常に大型で、その重さはなんと3t級とも称されています。夜には鮮やかな電飾が施され、闇夜に浮かび上がるその姿はまさに圧巻。豪華絢爛な装飾と、力強い太鼓の音色が、祭りに独特の雰囲気を醸し出しています。

3日間の日程と運行ルート

祭りは金曜日から日曜日までの3日間行われます。金曜日は宵祭りとして、各地域の太鼓台が町内を巡行します。土、日曜日は午前中に東地区または西地区を運行した後、午後から琴弾八幡宮へと宮入りし、奉納が行われます。それぞれの太鼓台がそれぞれのルートを巡行するため、祭りの期間中は町全体が活気に満ち溢れます。

各地の太鼓台：個性豊かな9基

9基の太鼓台は、それぞれ異なる地域や自治会によって運営・保存されています。それぞれの太鼓台には歴史があり、地域住民の強い結束と誇りが込められています。

壹號中太鼓：中洲・中新・七間橋・栄・昭和の5自治会
貮號本若太鼓：港・加茂田・元町・蛭子・仮屋の5自治会
参號酒太鼓：殿町・中央・柳町の3自治会
四號上若太鼓：上若自治会と同友会
伍號坂本太鼓：坂本・天神の2自治会
六號南太鼓：南・三本松の2自治会
七號上市太鼓：上市・川原の2自治会
八號茂木太鼓：茂木自治会
九號社家太鼓：八幡町自治会

現在、中子供太鼓と駅通り子供太鼓は奉納を休止しています。

太鼓台運行以外の祭事

太鼓台の運行以外にも、琴弾八幡宮大祭では様々な神事や祭礼行事が執り行われます。

本殿祭: 琴弾八幡宮の成り立ちにまつわる神話が反映された神事
お供揃い: 子供たちによるお稚児さん行列（稚児行列）が行われ、神輿が琴弾山麓の十王堂内を通過する際には、太鼓台のかきくらべが一時中断されます。
神幸祭・御輿渡御: 御神輿には賽銭箱があり、参拝客は遠くにいる状態から賽銭を投げ入れるのが恒例となっています。
旅所前日祭・旅所後日祭・七十五膳配膳式・奉納行事: 舞奉納や里神楽など、伝統的な芸能が奉納されます。
一ツ物放生会: 琴弾八幡宮の鳥居の前を流れる八幡川（放生川）に鯉を放流する行事。

これらの神事や行事は、地域住民の信仰と、琴弾八幡宮の歴史と深く結びついています。

琴弾八幡宮大祭：地域住民の結束と伝統の象徴

琴弾八幡宮大祭は、単なる祭りではなく、地域住民の強い結束と、脈々と受け継がれてきた伝統の象徴です。その勇壮な姿は、見る者の心を揺さぶり、忘れられない感動を与えてくれます。 秋風が吹き抜ける観音寺で、この迫力ある祭りを体験してみてはいかがでしょうか。

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