瑠璃の風に花は流れる

『瑠璃の風に花は流れる』（るりのかぜにはなはながれる）は、槇ありさ氏によるライトノベル作品であり、由貴海里氏がその美しい世界観を彩る挿絵を担当しています。角川ビーンズ文庫から刊行され、「瑠璃花」の略称で親しまれています。

物語の舞台は、架空の国である朱根（アカネ）。歴史あるこの国は、新興国である黒嶺（コクレイ）の武力によって併合されてしまいます。朱根の王女である緋奈（ヒナ）は、祖国を守るために抵抗を試みますが、黒嶺の王子である芦琉（アシル）によって捕らえられ、黒嶺へと連れて行かれることに。「誰が自分の妃になる女を殺すものか」という芦琉の言葉は、緋奈の運命を大きく変えることになります。

実は、芦琉は以前から緋奈に好意を抱いており、婚姻による平和的な併合を目論んでいたのです。その事実を知った緋奈は、葛藤を抱えながらも、芦琉の妃としての道を歩み始めることを決意します。

登場人物

緋奈（ヒナ）
本作の主人公。朱根の第一王女であり、16歳の美しい少女。金髪金眼を持ち、生まれた際に「国を救う光の王女」と予言されます。神宝を媒介として神獣を呼び出す力を持っています。誇り高く、少々意地っ張りな性格ですが、次第に芦琉に惹かれていきます。

水稀（ミズキ）
緋奈の弟。体が弱く、立太子の式を延期されていました。姉と同様に神獣を呼び出す力を持っています。

芦琉（アシル）
新興国、黒嶺の第一王子。容姿端麗で武術にも優れています。15歳ですが、外見は18歳ほどに見えます。以前から緋奈に想いを寄せており、強引な手段で彼女を妃に迎えようとします。恋愛面では嫉妬深い一面も。

深波（ミナミ）
緋奈の守り役。朱根王の命により、幼い頃から緋奈を見守ってきました。控えめながらも有能な人物です。

光夜（コウヤ）
芦琉の従兄弟であり、側近兼参謀。芦琉とは兄弟のような関係です。

槐斗（カイト）
芦琉の右腕的存在。未来の大将軍と言われています。女性に非常にモテる。

澪良（レイラ）
芦琉の側室候補だった少女。一時は緋奈を敵視していましたが、彼女の気持ちを知り、身を引きます。現在は緋奈と良好な関係を築いています。

颯琉（ソウル）
芦琉の弟。12歳。緋奈を澪良の敵と思い冷たい態度をとっています。かなりのブラコン。

メディアミックス

本作は、小説以外にも様々なメディアで展開されています。

ドラマCD
ランティスよりドラマCDが発売されています。豪華声優陣によるドラマは、原作ファン必聴です。
漫画
挿絵担当の由貴海里氏自身が漫画化を手がけ、『ビーンズエース』および『月刊Asuka』で連載されました。全3巻が刊行されています。

『瑠璃の風に花は流れる』は、国を背負う王女と王子を中心に、運命、恋愛、そして成長を描いた物語です。美しい世界観と魅力的なキャラクターたちが織りなすドラマは、多くの読者を魅了し続けています。

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