瑠璃豊美

瑠璃豊美の人物像と経歴

瑠璃豊美（るり とよみ）は、1924年5月3日に兵庫県姫路市で生まれ、2015年1月25日に逝去した日本の女優です。彼女は宝塚歌劇団の娘役として知られ、特に元星組副組長として多くの観客を魅了しました。宝塚歌劇団での愛称は「テルコさん」です。彼女の公称身長は156cmであり、その可愛らしい容姿と華やかな表現力で多くの方々に愛された存在でした。

学び舎から舞台へ

瑠璃豊美は1937年に宝塚音楽歌劇学校、すなわち現在の宝塚音楽学校に入学し、宝塚少女歌劇団に所属することになりました。当時は学校と劇団が一体になっており、入学がそのまま入団を意味していました。彼女の入団成績は93人中62位であり、初舞台に向けての期待が高まる中、1939年4月に『宝塚花物語』で初めて舞台に立ちました。

舞台での活躍

宝塚歌劇団時代の瑠璃豊美は、多数の魅力的な舞台に出演しました。1947年1月から30日まで行われた『ファイン・ロマンス』や、同年4月から29日までの『マノン・レスコオ』といった作品において、彼女は才能を発揮しました。1949年には『ワンダフル・ハリディ』にも出演し、徐々に観客の耳目を集める存在になっていきます。

特に彼女のキャリアにおいて重要な作品は、1968年の『千姫』で淀の方役を演じた際や、1971年の『我が愛は山の彼方に』で柳花役を演じた時期でした。また、1974年の『ベルサイユのばら』ではマリア・テレジア役を演じ、その後続けてジャルジェ夫人としても観客を魅了しました。1977年から78年にかけての『風と共に去りぬ』では、メリウェザー夫人やミード夫人として多くの役をこなし、観客からの支持を得ました。

瑠璃は、舞台だけでなく多様なドラマにも出演し、特に『朧夜狐』や『金連と陽博士』、『可愛い仲人』など幅広いジャンルで活躍しました。1984年には宝塚歌劇団を退団し、最後の出演作品は『花供養』だったことも多くのファンに記憶されています。

彼女の遺産

瑠璃豊美は、その華麗な舞台パフォーマンスと確かな才能で日本の演劇界に多大な影響を与えました。宝塚歌劇団の歴史において重要な存在であり、彼女の名演技は今も語り継がれています。彼女の功績は数多くの後進の女優たちに受け継がれ、宝塚歌劇団の伝統を支え続けています。彼女のキャリアは、舞台芸術の重要性を再認識させるものであり、後の世代に多くの刺激を与え続けています。彼女が残した名作たちは、宝塚ファンだけでなく広く日本の文化としても愛され続けています。

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