環境危機時計

環境危機時計とは

環境危機時計は、旭硝子財団が毎年実施している「地球環境問題と人類の存続に関するアンケート」調査の結果を基に、地球環境問題に対する危機感を時計の針で表現したものです。この時計は、環境問題の悪化に伴う人類の存続危機がどの程度深刻であるかを、視覚的に示すことを目的としています。

調査方法

このアンケート調査は1992年に始まり、毎年、世界各国の環境問題の有識者を対象に行われています。直近の第32回調査（2023年）では、29,729人の対象者のうち1,758人（5.9%）から回答が得られました。

回答は、以下の目安に基づいて集計されます。

0:01 - 3:00 ⇒「ほとんど不安はない」
3:01 - 6:00 ⇒「少し不安」
6:01 - 9:00 ⇒「かなり不安」
9:01 - 12:00 ⇒「極めて不安」

時計の針の推移

環境危機時計の針は、地球温暖化を始めとする地球環境問題の国際的な動向によって変動します。国際情勢が悪化すると針は進み、好転すると戻ると考えられています。

全体としての針の動き

これまでの記録では、最も12時から離れていたのは1992年の初回調査時の7時49分でした。最も針が進んだのは第27回と第29回の9時47分です。これまでのところ、10時台や11時台の値は観測されていません。

地域ごとの針の動き

全体としての時刻に加えて、地域ごとの時刻も発表されます。第33回調査では、地域ごとに異なる危機感が示されました。

過去のデータを見ると、最も12時から離れていたのは1993年の東欧・旧ソ連の7時2分です。最も進んだのは2010年の中東の10時47分で、こちらも11時台の値はまだ観測されていません。

関連情報

環境危機時計は、地球環境の現状を把握し、将来の行動を促すための重要な指標です。この時計の針の動きは、私たちの社会が直面する環境問題の深刻さを物語っています。地球環境問題への関心を高め、持続可能な社会の実現に向けて取り組む必要性を認識させてくれます。

関連項目

世界終末時計

外部リンク

旭硝子財団のホームページ

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