生駒利豊

生駒利豊は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将であり、小折城主として知られています。生駒家長の四男として生まれ、幼少の頃から豊臣秀次の側近として仕えました。16歳で小田原征伐に従軍するなど、若くして武将としてのキャリアをスタートさせています。

豊臣秀次が自刃した後は、豊臣秀吉に仕え、その時代には豊臣姓を下賜されたとされています。年代は不明ですが、この時期に秀吉から厚い信頼を得ていたことが伺えます。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは、福島正則の陣に属して戦いました。この戦いを経て、慶長6年（1601年）には松平忠吉の家臣となります。さらに、慶長12年（1607年）に松平忠吉が亡くなると、その後を継いだ徳川義直に仕えることとなりました。このように、戦国時代から江戸時代初期にかけて、複数の主君に仕え、それぞれの時代で重要な役割を果たしたことがわかります。

利豊は寛文10年（1670年）に96歳という長寿を全うし、その生涯を閉じました。墓所は愛知県江南市の宝頂山墓地にあり、珍しい石廟型の墓が建てられています。法名は覚海院殿空山露月居士です。男子に恵まれなかったため、家督は外孫（娘の子）である生駒利勝が継ぐこととなりました。

生駒利豊は、激動の時代を生き抜いた武将であり、その生涯は戦国時代から江戸時代への変遷を映し出す鏡とも言えるでしょう。参考文献としては、『日本人名大辞典』講談社、江南市役所公式HP・宝頂山墓地、加藤国光『尾張群書系図部集』八木書店などが挙げられます。ただし、『尾張群書系図部集』には誤植や誤記が多いため、注意が必要です。

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