産寧坂

京都の風情が残る石畳の道、産寧坂

産寧坂（さんねいざか）は、京都市東山区にある美しい石畳の坂道です。三年坂（さんねんざか）とも呼ばれ、清水寺へと続く参道の一部として、多くの観光客が訪れる人気のスポットとなっています。

歴史と文化が息づく場所

産寧坂は、狭義には清水坂から北へ石段で降りる坂道を指しますが、公式には二年坂までの緩やかな起伏の石畳の道も含まれます。二年坂を介して、北は八坂神社、円山公園、高台寺、法観寺（八坂の塔）へと、南は清水寺へと繋がっており、京都観光の主要なルートとなっています。京阪本線祇園四条駅や阪急京都線京都河原町駅からも徒歩圏内であり、アクセスも便利です。

沿道には、土産物店、陶磁器店、料亭などが建ち並び、京都ならではの風情を感じることができます。また、文化財保護法に基づき、重要伝統的建造物群保存地区として選定されており、その歴史的な景観は守られています。幕末には明保野亭事件の舞台ともなりました。

重要伝統的建造物群保存地区としての産寧坂

産寧坂は、その通りの範囲よりも広く、東山区祇園町南側、清水二丁目、清水三丁目などを含む地域が重要伝統的建造物群保存地区として指定されています。1976年に「京都市産寧坂伝統的建造物群保存地区」として選定され、その後1996年には「石塀小路」地区が追加選定され、保存地区の面積は約8.2ヘクタールとなっています。

産寧坂の名前の由来

「産寧坂」の語源には諸説あります。有力な説としては、坂の上にある清水寺の子安観音へ「お産が寧か（やすらか）でありますように」と祈願するために登る坂であることから、「産寧坂」と呼ばれるようになったとされています。また、清水寺に参拝した人がこの坂道を通る際に念願を強くし、願いが叶った後で観音様への御礼に再度お参りする時に通る坂であることから「再念坂」と呼ぶようになったという説もあります。

産寧坂にまつわる言い伝え

同名異字の「三年坂」で転ぶと、三年以内に死ぬ、または転べば三年の寿命が縮まるといった言い伝えがあります。京都の人は転ばないように、お守りとしてひょうたんを携帯したと言われています。

周辺施設

産寧坂周辺には、以下のような施設があります。

清水寺
清水三年坂美術館
ギャラリー

産寧坂は、京都の歴史と文化を感じることができる、魅力的な観光スポットです。ぜひ一度、訪れてみてください。

関連項目

京都市内の通り
二年坂（二寧坂）（北に繋がる）
清水坂（松原通）（南に接する）

外部リンク

産寧坂伝統的建造物群保存地区 - 京都市観光協会
産寧坂 - 京都府観光連盟

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