甦える日日

『甦える日日』は、1979年10月16日から1980年1月8日まで日本テレビ系列の『火曜劇場』枠で放送された全12話のテレビドラマです。アルフレッド・ヒッチコック監督の映画『白い恐怖』から着想を得て、独身の精神科女医と記憶喪失の画家の愛を中心に、サスペンス要素を絡めて描かれています。

物語は、東京西郊の武蔵野にある西部総合病院の精神科を舞台に展開されます。主人公は、精神科医として働く30歳の北川桂子。彼女は仕事に打ち込み、結婚には無関心で、博士号取得を目指して勉学に励む日々を送っています。ある日、桂子の運転する車が路肩に脱輪した際、通りがかった高木志郎という男性に助けられます。桂子は彼が小学校の同級生であったことを思い出しますが、志郎は1年前の飛行機事故が原因で記憶喪失症となっていました。

桂子は、志郎の失われた記憶を取り戻そうと、自ら彼の身元引受人となり、診察を開始します。しかし、看護婦が検査のために取り出した治療用のメスを見た途端、志郎は突然激しく興奮し、錯乱状態に陥ります。その後、志郎は自分が忠彦であるという記憶を取り戻しますが、忠彦は殺人事件の容疑者として警察に追われている身だったのです。

物語は、記憶喪失の男が背負う過去、事件の真相、そして二人の愛が複雑に絡み合いながら進行していきます。桂子は、医師として、そして女性として、忠彦の記憶を取り戻し、事件の真相を解き明かそうと奔走します。

主なキャストは以下の通りです。

北川桂子：十朱幸代
高木志郎（忠彦）：原田芳雄
大沢刑事：沖雅也
北川真沙子：里見奈保
松本教授：池部良
津村直子：宮下順子

本作は、菊島隆三と渋谷正行が脚本を、野末和夫と水島総が演出を手がけました。制作は日本テレビです。

『甦える日日』は、記憶喪失というミステリアスな要素と、精神科医と患者との間の愛というロマンチックな要素が融合した、見応えのあるドラマです。サスペンスフルな展開と、キャストの熱演が、視聴者を引き込みます。

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