甫木元空

甫木元空（ほきもと そら）

甫木元空は、1992年2月に埼玉県で生まれた日本の映画監督、音楽家、小説家です。彼は2019年に結成されたオルタナティブ・ロックバンドBialystocksのヴォーカルおよびギターを担当しています。彼の多彩な活動は、映画や音楽の領域を超えて、アート全般においても素晴らしい影響を与えています。

経歴

甫木元の両親は、それぞれ舞台演出家とピアノ講師であり、彼は幼少期から創作活動に触れながら成長しました。多摩美術大学映像演劇学科を卒業する際には、特に父の死別が彼に強い影響を与えました。この悲しみの中で彼は、青山真治の講義を受けたことで映像制作に目覚め、19歳で初の作品を完成させました。その卒業制作『終わりのない歌』は、第26回東京学生映画祭で準グランプリを受賞し、さらに国内外の映画祭で上映されることとなりました。

2016年には青山真治と仙頭武則のプロデュースで映画『はるねこ』を発表し、これが彼の長編映画監督デビューとなりました。この作品は、国際的な評価も受け、ロッテルダム国際映画祭の競技部門に出品されるなどしました。2017年には家族の事情で高知県四万十町に移住し、映画『はるねこ』は北米の「ジャパン・カッツ」にも招待されました。

2019年、彼は映画『はるねこ』の上映イベントを通じて同世代の音楽家たちと共にバンドBialystocksを結成しました。バンド活動を行う一方で、映像制作にも力を入れ、地域のイベントやアートプロジェクトに関わるようになりました。2020年4月には高知県立美術館での企画展のために動画制作を行い、この作品が高い評価を受けたことをきっかけに他の展覧会でも映像制作を手掛けることとなりました。

2021年には母を失いながらも創作活動を続け、個展「その次の季節」を開催。その後も手掛けた映画『はだかのゆめ』が2022年11月に公開され、さらにBialystocksの1stアルバム『Quicksand』も同時期にリリースされました。2023年には高知県立美術館で個展「窓外 1991-2021」が行われ、高知ゆかりの作家として選出されました。

フィルモグラフィー

彼の映画監督としての主な作品には、以下のものがあります。

• - 『はるねこ』（2016年） - 監督・脚本・編集・音楽
• - 『はだかのゆめ』（2022年） - 監督・脚本・編集
• - 『BAUS 映画から船出した映画館』（2025年） - 監督・脚本

また、卒業制作やミュージック・ビデオの制作にも携わっており、幅広い才能を発揮しています。

著作

甫木元は書籍の執筆も行っており、2021年に『その次の季節 高知県被曝者の肖像』を発表し、2023年には『はだかのゆめ』という作品を出版しました。
これらの著作は、彼の感受性や人生観が色濃く反映されています。

まとめ

甫木元空は、自身の体験を基にした映画や音楽を通じて、人々に感動を与える作品を生み出し続けています。彼の今後の活動から目が離せません。

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