田上起一郎

田上 起一郎（たがみ きいちろう）について

田上起一郎は、日本の著名な芸能マネージャーであり、田上事務所の代表として知られています。1940年4月12日に東京で生まれた彼は、後に大阪で育ちました。大学卒業後は普通の就職活動の道を選ばず、親の反対を押し切って上京し劇団「雲」の舞台裏での経験を積みました。彼のキャリアは、36年間にわたり続いた「雲」での裏方勤務から始まりました。

芸能マネージャーとしてのキャリア

田上は、人材マネジメントに興味を持ち、35歳のとき、劇団「雲」が解散する混乱期に独立して田上事務所を設立しました。この事務所では、名古屋章をはじめとする「雲」に関連したベテラン俳優たちのマネジメントを行いました。彼は独自の方針を持ち、歌の世界に関わるような芸能人のマネジメントは行わず、「いわゆる芸能界」から距離を置いていたと言われています。

1994年には、事務所に所属していた中条静夫が死去し、これによって事務所の収入は大きく減少してしまいました。しかし、田上は困難な状況においても、俳優たちを支え続けました。その姿勢は、業界内で高く評価されることとなりました。

作家としての一面

また、田上は歌人としての一面も持ち、2006年には短歌人会に入会しました。2016年には、自らの歌集『歌集 九年坂』を発表し、作家としての道も歩みました。この歌集は、彼の人生や想いが詰まった作品で、多くの読者に感動を与えました。

最晩年

田上は、コロナ禍においても多くの活動を続けましたが、新型コロナウイルスとは無関係の持病により、2020年頃に亡くなったとされています。彼の死は、様々な分野で活動していた彼への多くの哀悼の意を生むことになりました。

田上起一郎は、その独自の視点とマネジメント能力で、日本の芸能界に大きな影響を与えた存在です。彼が残した数々の実績や著作は、今後も多くの人々に記憶されることでしょう。

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