田中大貴 (バスケットボール)

田中大貴

田中 大貴（たなか だいき、1991年〈平成3年〉9月3日 - ）は、日本のプロバスケットボール選手。長崎県出身で、ポジションはシューティングガードを務める。B.LEAGUEに所属するサンロッカーズ渋谷でプレイしている。

来歴

バスケットボールを始めたのは小学校2年生の時。仲の良い友人とともに競技に親しんだ。中学校に進学後もバスケットボールを続け、3年生時にはキャプテンとしてチームを牽引。春の九州大会で3位入賞を果たしている。

2007年4月、長崎西高校に入学。1年生ながら春季大会の出場メンバーに名を連ね、優勝を経験する。同年のインターハイ県予選でもメンバー入りし決勝リーグまで進んだが、惜しくも3位となり全国大会出場を逃した。ウィンターカップ県予選ではスターターとして出場し優勝。自身初の全国大会出場を果たす。ウィンターカップ本戦の初戦ではチームトップタイの17得点を記録する活躍を見せたが、チームは敗退した。

2年生となった2008年もチームの主軸として活躍。インターハイ県予選では優勝を達成した。特に決勝リーグ最終戦では、全国大会出場に11点差以上の勝利が必要という厳しい状況下、ラスト5分で相手を無失点に抑える堅守を発揮し、18点差で勝利するという劇的な展開で切符を手にした。インターハイ本戦では3回戦まで勝ち進んだが、ベスト16で敗退。ウィンターカップにも2年連続で出場し、こちらも3回戦で敗れベスト16となった。

3年生となった2009年にはキャプテンに就任。チームをまとめ、インターハイ出場は逃したものの、3年連続でウィンターカップ出場を果たす。この年の優勝校を相手にした試合では、敗れはしたものの、32得点をマークする奮闘を見せた。

2010年4月、東海大学へ進学。1年時からチームの主力として関東大学リーグ戦に出場した。2年生時からはさらに頭角を現し、関東大学選手権やリーグ戦、全日本大学選手権などで優秀選手賞を多数受賞。3年生時には全日本大学選手権決勝で青山学院大学を破り、チームを6年ぶりの優勝に導き、自身は最優秀選手賞（MVP）とMIP賞を獲得。この年、初めて日本代表に選出され、FIBAアジアカップ準優勝の立役者となった。4年生時には主将としてチームを牽引。関東大学リーグ戦では7年ぶりの優勝を達成しMVPを受賞。全日本大学選手権でも連覇を達成し、2年連続でMVPとMIP賞に輝くなど、大学での競技生活を最高の形で締めくくった。

プロキャリア

大学在学中のNBLアーリーエントリー制度を利用し、トヨタ自動車アルバルク東京（現：アルバルク東京）に入団。2014-15シーズンも引き続き所属し、NBLルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

2016年のBリーグ開幕に伴い、チームはB1東地区に参戦。主力として58試合に先発出場し、チームで2番目の平均得点を記録するなどプレーオフ進出に貢献。自身初のBリーグ年間ベストファイブに選出され、リーグを代表する選手の一人としての地位を確立した。

2017-18シーズン、チームはプレーオフを勝ち上がり、ファイナルで千葉ジェッツふなばしを破りBリーグ初優勝を達成。田中は2年連続で年間ベストファイブに選出されただけでなく、ファイナルMVPにも輝いた。

翌2018-19シーズンはBリーグ初の連覇に挑み、再びファイナルで千葉ジェッツふなばしと対戦。激戦を制し、チームはBリーグ史上初の2連覇を達成した。この年のプレーオフでは、各地区のレギュラーシーズン優勝チームを全て破っての優勝という快挙も成し遂げている。

2019-20シーズンは、チームをリーグ最高勝率に導く活躍が認められ、レギュラーシーズンMVPと年間ベストファイブを同時受賞した。アルバルク東京には9年間所属し、チームの中心選手として数々の栄光に貢献したが、2023年6月30日に契約満了により退団が発表された。

同年6月30日、サンロッカーズ渋谷への移籍が発表された。サンロッカーズ渋谷のヘッドコーチは、かつて東海大学やアルバルク東京で田中を指導したルカ・パヴィチェヴィッチであり、再び師弟関係の下でプレイすることとなった。

日本代表歴

大学2年生時の2010年にユニバーシアードに出場。2012年には初めてA代表に選出され、FIBAアジアカップで準優勝を経験した。その後も代表の中心選手として活躍し、2014年の仁川アジア競技大会で3位入賞。2021年には東京オリンピック日本代表に選出され、ポイントガードとしても起用されるなど新たな一面も見せた。しかし、同年11月15日、自身のSNSを通じて日本代表からの引退を表明した。

主な受賞歴

NBL：ルーキー・オブ・ザ・イヤー（2015）
B.LEAGUE：
レギュラーシーズンベストファイブ：4回（2016-17, 2017-18, 2018-19, 2019-20）
ファイナルMVP（2018）
レギュラーシーズン最優秀選手賞（2019-20）
B.LEAGUE ALL-STAR GAMES選出：4回（2017, 2018, 2019, 2020）

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