田中澄憲

田中 澄憲（たなか きよのり）

1975年12月28日、兵庫県伊丹市に生まれた田中澄憲氏は、日本の元ラグビー選手であり、現在は指導者、そしてクラブの運営に携わる人物です。現役時代はスクラムハーフ（SH）として活躍し、その小柄ながら機敏なプレーで知られました。身長は164cm、体重は70kgでした。

選手経歴

田中氏がラグビーと出会ったのは、小学1年生の時でした。以後、ラグビーの道を進み、報徳学園高校時代にはその才能を認められ、高校日本代表にも選出されています。高校卒業後、ラグビーの強豪である明治大学に進学。大学3年次には正スクラムハーフの座を獲得し、チームの主力として貢献。この年には、明治大学が大学選手権で見事な優勝を飾っています。

大学4年次にはチームの主将という重責を担いました。この時期は監督が不在という異例の状況下であり、例年以上に主将としての負担は大きかったとされます。厳しい状況の中でもチームを牽引するリーダーシップを発揮しました。

大学卒業後の1998年、サントリーに入社し、社会人ラグビー選手としてのキャリアをスタートさせます。ここでもスクラムハーフとしてチームに貢献し、日本最高峰の舞台で活躍しました。また、7人制ラグビーの分野でも才能を発揮し、2005年にはラグビーワールドカップセブンズの日本代表に選出され、世界の舞台を経験しています。同年には、サントリーのチーム主将も務めました。選手生活は2011年まで続き、この年に現役を引退しました。

日本代表キャップ数は3を記録しています。

指導者・運営経歴

現役引退後もラグビー界に留まり、2012年には古巣であるサントリーのチームディレクターに就任し、チーム運営の一端を担うこととなります。その後、母校である明治大学ラグビー部からの要請を受け、2017年にはヘッドコーチとして指導の現場に復帰しました。翌2018年には監督に昇格。低迷していた明治大学を立て直し、就任初年度にしてチームを22年ぶりとなる大学選手権優勝へと導くという、目覚ましい成果を上げました。

明治大学での成功を収めた後、2021年に監督を退任し、再び東京サントリーサンゴリアスに戻ります。この時はゼネラルマネージャー（GM）という立場で、チーム全体の強化や運営を統括する職務に就きました。さらに翌2022年にはチームの監督に就任し、再び指揮官としてチームを率いることになります。そして2024年には、再びゼネラルマネージャーへと役職を変更し、現在に至ります。

選手として、そして指導者、運営者として、日本のラグビー界に深く関わり続けている人物です。

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