田倉雅雄

田倉 雅雄に関する詳細

田倉雅雄（たくら まさお、1955年生まれ）は、東京都町田市に生まれ育った日本の高校野球指導者です。彼は、東海大学付属相模高等学校での保健体育科の教諭として、長い間野球にかかわってきました。

経歴

田倉は町田市立堺中学校時代にエースピッチャーとして名を馳せ、東海大相模高校に進学すると、原貢監督の指導の下、青少年における成長過程を経て、3年目の夏には甲子園大会に出場しました。その後、大学では東海大学に進学し、野球部に入部。彼の努力が実り、1976年には大学選手権で優勝し、日本一の栄冠を手にすることになりました。

高校時代の恩師である原貢が東海大学の監督に就任した際、田倉もその指導者として教育者の道を歩み始め、東海大の投手コーチを任されました。そして1979年春、わずか24歳で東海大相模高等学校の監督に就任することとなります。

しかし、1980年に自身が関与した不祥事が原因で夏の大会を辞退する事態に。この件で田倉は一時的に監督を退任しますが、1984年には復帰。以降、1980年、1986年、1988年の春の県大会で優勝を果たしました。その後は東海大相模中の野球部監督を経て、1995年から高校野球部の部長に就任し、教育者として約47年間、同校に携わり続けました。

2017年3月末、定年を迎え同校を退任した後も、自身の母校である東海大学に所属する首都大学野球連盟の事務局長に就任し、リーグの運営に従事しています。

人物

田倉は東海大相模高校の野球部に関与した約47年間で、歴代の卒業生約1400人の中で、全国制覇を四度も経験した唯一の指導者です。具体的には、1970年、2000年、2011年、2015年の四回にわたり全国制覇を成し遂げるなど、数々の実績を持っています。

不祥事（体罰行為）

彼の指導者としての経歴には光と影があり、1980年夏の神奈川県大会において発生した不祥事が代表的な例です。この試合の際、田倉は試合中にベンチに戻った投手に平手打ちを行い、当時の神奈川テレビによる中継に生映像として放送されてしまいました。

事件の後、田倉は取材に答え、暴力行為について「地に足が着いていなかったから、目を覚ます意味だった」と説明しました。しかし、その発言は視聴者から広く非難され、多くの抗議が寄せられました。これを重く見た日本高野連は、田倉に対して試合を辞退させる措置を取り、さらに秋には日本学生野球協会から1年間の謹慎処分を受けることとなりました。

このような経験から、教育現場における指導の重要性について考えさせられる出来事となりました。田倉の指導者としての歴史は、成功と試練が交錯する道のりであり、若手選手たちへの影響力は今日も大きいと言えるでしょう。

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