田口雅弘

田口雅弘について

田口雅弘（たぐち まさひろ、1956年12月26日生まれ）は、日本の著名な経済学者であり、環太平洋大学経済経営学部の教授を務めています。彼の専門分野は現代ポーランド経済史や経済政策、体制転換に関する研究です。また、岡山大学の名誉教授としても知られています。田口氏には社会起業家である娘、田口愛がいます。

教育と経歴

田口氏は1978年、ポーランド政府の給費留学生としてワルシャワの中央計画統計大学（現在のワルシャワ経済大学）にて国民経済計画の学びを始め、1984年には経済学修士の学位を取得しました。在学中には、独立自主管理労働組合「連帯」運動に関与し、ヤルゼルスキ政権下での戒厳令という歴史的な状況を体験しました。彼はその後、1988年に京都大学大学院の博士課程を修了し、これまでの教育背景が彼の研究に大きな影響を与えています。

1990年には岡山大学教養部の助教授に就任し、徐々に多くの学術的業績を積み重ねていきます。2007年には同大学の大学院社会文化科学研究科の教授に昇格し、外部の研究機関との交流も積極的に行いました。ハーバード大学のヨーロッパ研究センターやポーランド科学アカデミーの客員教授としての経験は、彼の国際的な視野を広げました。

役職と業績

田口氏のキャリアは岡山大学を中心に多岐にわたります。2021年以降は岡山大学学術研究院の教授としても活動を行い、2022年には中国学園大学国際教養学部の教授に就任しました。2023年4月からは、環太平洋大学経済経営学部教授として新たなステージを迎えています。

さらに、1997年から1998年にかけてポーランドオリンピック委員会からオリンピックアタシェの役職を兼任し、学問以外の分野でもポーランドと日本の交流促進に寄与しました。さまざまな機関での客員教授・研究員としての経験は、彼の専門知識を深め、国際的な評価を高めています。

著作

田口氏は数多くの著書を執筆し、ポーランド経済に関する重要な文献を残しています。特に『ポーランド体制転換論 : システム崩壊と生成の政治経済学』（2005年）や『現代ポーランド経済発展論 : 成長と危機の政治経済学』(2013年)は、彼の専門的な視点を反映した重要な作品です。また、彼が共同編集した教科書や論文も多く、経済学の広範な知識を示しています。

受賞歴

その業績は国内外で高く評価されており、2007年にはポーランド外務大臣表彰、2009年にはポーランド共和国から功労勲章を授与されています。また、2023年には電気通信普及財団賞を受賞し、今なおその影響力を広げています。

まとめ

経済学者として活躍を続ける田口雅弘氏は、日本とポーランドの架け橋として、多くの学生や研究者に刺激を与えています。彼の豊かな経験や業績は、経済学の発展に寄与するだけでなく、国際的な視野を持っていることが重要であることを示しています。今後のさらなる活躍が期待されます。

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