田城郁

田城 郁（たしろ かおる）

田城郁は1959年11月1日に栃木県宇都宮市で生まれた日本の政治家であり労働運動家である。国立小山工業高等専門学校を卒業した後、上京し、東映演技研修所に入所したが、俳優になる夢を叶えることなく、1979年に国鉄職員として働き始めた。33歳の時に俳優の道を諦め、鉄道運転士としてのキャリアを選び、特に山手線の運転士を務めた。

その後、1983年には研修所を卒業し、組合活動に参与することとなった。国鉄民営化の過程で、田城はJR東労組に参加し、池袋支部長や委員長秘書などの役割を歴任し、労働者の権利擁護に尽力した。2001年からはJR総連の特別執行委員として、アフガニスタン難民支援に関する調査を行い、以後も海外協力業務を担当しつつ、アフガニスタンの復興支援に貢献した。

2009年、田城は国政選挙においてJR総連からの初の組織内候補として選出された。民主党からの立候補を狙い、同郷の山岡賢次の支援を受けて公認を獲得し、2010年の参議院議員通常選挙に比例区から立候補。すると、113,468票を得て見事に初当選を果たした。

その後、JR総連が山岡賢次を生活の党に推薦することとなり、田城の政治活動は続いたが、2016年には民主党と維新の党の合流に伴い、民進党に参加。2018年にはJR総連の執行副委員長に選ばれるなど、組織内での影響力を発揮した。

2022年6月、前回参院選で当選していた議員が自由民主党から立候補するために議員辞職したことを受けて、田城は繰り上げ当選し再び参議院議員の座を手に入れた。しかし、在任中に国会が開かれなかったため、実際の活動を行う機会は限られていた。

田城の政治スタンスとして、選択的夫婦別姓制度の導入に賛成する姿勢を表明している。彼は院内集会などにも参加し、さまざまな社会問題に対して声を上げ続けている。

また、田城は趣味としてスキー、ドライブ、そして学生時代に野球を楽しんでいた経歴があり、特に三國連太郎を好む俳優とし、司馬遼太郎の作品を愛読している。彼の尊敬する人物は坂本龍馬であり、その生き様から影響を受けている。田城郁の活動は、労働者の権利を守り、社会の不公正を正す努力が続けられていることを示している。

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