田村彰啓

田村 彰啓（たむら あきひろ）氏は、1982年7月27日、秋田県仙北郡西仙北町（現在の秋田県大仙市）に生まれた、かつてのプロ野球選手（外野手）です。

高校時代

田村氏の野球人生は、秋田商業高等学校で華々しいものとなりました。1年生の頃から、強打者としてチームの主軸である4番打者を任され、その年の県大会で見事準優勝という好成績を収めました。

2年生の秋には、県大会の決勝で、当時同じ秋田県内の強豪校であった秋田経法大学附属高等学校（現・ノースアジア大学明桜高等学校）のエースとして活躍していた攝津正投手（のちにプロ入りし、福岡ソフトバンクホークスなどで活躍）と対戦しました。惜しくも敗れて県大会優勝は逃しましたが、続く東北大会に進出しました。しかし、東北大会でも準々決勝で敗退し、翌春の選抜高校野球大会への出場を逃す結果となりました。

高校生活最後の年となった3年生では、チームのキャプテンという重責を担いました。春の県大会では、決勝で再び攝津投手との対戦が実現し、この試合で田村氏は見事に本塁打を放つ活躍を見せ、チームを優勝に導きました。この活躍により、同年夏の全国高等学校野球選手権大会への出場権を獲得しました。しかし、念願の甲子園の舞台では、残念ながらチームは初戦で敗退しました。

プロ入りから引退、そして現在

高校での活躍が認められ、高校卒業後の2000年に行われたプロ野球ドラフト会議において、田村彰啓氏は広島東洋カープから5位指名を受け、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。プロ入り後の背番号は「56」で、2001年シーズンから引退までの2005年シーズンまでこの番号を背負いました。

プロの世界に入った田村氏でしたが、残念ながら在籍期間中、一度も一軍の公式戦に出場する機会を得ることができませんでした。厳しいプロの世界で、選手として実績を残すことは叶わず、2005年シーズンを最後に現役を引退することとなりました。

しかし、田村氏はプロ野球の世界から完全に離れることはありませんでした。現在も、かつて所属した広島東洋カープに籍を置き、球団職員としてチームを支えています。具体的には、広島東洋カープの二軍において、マネージャー補佐という立場でチーム運営に携わっています。現役時代に培った経験を活かし、若手選手の育成やチームの円滑な運営に貢献しています。

選手としては一軍での活躍は叶いませんでしたが、秋田の地で高校球児として輝き、プロの世界を経て、現在も球団スタッフとして野球に深く関わり続けている人物、それが田村彰啓氏です。

もう一度検索