田村義和

田村 義和

1978年10月17日に青森県南津軽郡で生を受けた田村義和（たむら よしかず）は、日本のラグビーフットボール選手として、主にプロップ（PR）のポジションで活躍しました。183cmの身長と110kgの恵まれた体格を誇り、プロップに必要なフィジカルの強さと安定感を兼ね備えていました。選手としての愛称は「デンさん」として親しまれていました。

ラグビーとの出会いとキャリアの始まり

田村氏のラグビーキャリアは、一般的なルートとは少し異なります。青森県立弘前実業高等学校を卒業後、1997年に習志野自衛隊へ入隊。ラグビーを始めたのは、自衛隊に入ってからという19歳での遅咲きでした。しかし、そのポテンシャルは高く、すぐに頭角を現します。習志野自衛隊には約6年間所属し、ここでラグビー選手としての基礎を築き上げました。

国内トップレベルでの活躍

自衛隊での経験を経て、2003年には岩手県を拠点とする釜石シーウェイブスに入団しました。このチームで2シーズンプレーし、地域リーグでの経験を積みました。その後、2005年には埼玉県を本拠地とするセコムラガッツに移籍。ここでは約4シーズンにわたり中心選手として活躍し、プロップとしてスクラムの最前線でチームを支えました。

セコムラガッツ退団後、2009年にはサントリーフーズサンデルフィスに活躍の場を移し、1シーズンプレーしました。そして、2010年からは静岡県磐田市に本拠地を置くヤマハ発動機ジュビロ（現在の静岡ブルーレヴズ）に加入。ヤマハ発動機ジュビロでは約7シーズンにわたりプレーし、国内トップリーグの舞台で長年にわたりチームに貢献しました。特にスクラムにおける安定感は評価され、経験豊富なフォワードとしてチームを牽引しました。

国際舞台での経験

国内での実績が評価され、2004年には第19回アジアラグビーフットボール大会における日本選抜メンバーに選出されました。これは、日本代表候補として国際的な舞台に名を連ねる貴重な経験であり、彼のキャリアにおける重要な節目となりました。

選手像

プロップは、スクラムにおいて最前線で相手と組み合う、フォワードの中でも最も肉体的、精神的な強さが求められるポジションです。183cm、110kgという体格は、まさにプロップに求められるサイズであり、スクラムでの押し込みやセットプレーの安定に大きく貢献しました。また、フィールドプレーにおいても、その体格を活かしたボールキャリーやタックルでチームに貢献しました。長年にわたり異なるチームでプレーし続けられたことは、選手としての高い順応性とプロップとしての信頼性の証と言えるでしょう。

キャリアの終焉

ヤマハ発動機ジュビロに7年間所属した後、2017年にチームを退団し、現役生活に一区切りをつけました。自衛隊でラグビーを始めてから約20年間にわたり、国内の様々なレベルでプレーを続け、日本のラグビー界に貢献しました。

参照

青森県出身の人物一覧
青森県立弘前実業高等学校
習志野自衛隊PARATROOPS
日本製鉄釜石シーウェイブス
狭山セコムラガッツ
サントリーフーズサンデルフィス
静岡ブルーレヴズ
ヤマハ発動機 選手プロフィール（外部リンク）

田村義和氏は、自衛隊での異色のスタートから、日本のトップレベルで長く活躍したプロップとして、そのキャリアを終えました。彼の経験とフィジカルは、多くのチームで重宝され、特にスクラムの安定に大きく貢献しました。

もう一度検索