甲南大学体育会馬術部

甲南大学体育会馬術部

甲南大学体育会馬術部（こうなんだいがくたいいくかいばじゅつぶ、英称: Konan University Equestrian Team）は、甲南大学の体育会に所属する団体競技チームの一つです。兵庫県神戸市須磨区東白川台にある白川台キャンパス内に専用の厩舎と馬場を有しており、日々の練習に励んでいます。この馬術部は、関西学生馬術連盟、全日本学生馬術連盟、そして日本馬術連盟に公認団体として加盟しており、学生馬術界および国内馬術界の一員として活動しています。

概要

甲南大学馬術部は、大学が創設された翌年の1952年に創部された、甲南大学の中でも特に長い歴史を持つクラブの一つです。創設以来、馬術という競技を通じて学生の育成に取り組んできました。現在の活動の主要な拠点施設は、神戸市須磨区にある白川台キャンパス内に設けられています。

沿革

甲南大学馬術部は、その歴史において幾度かの活動場所の変遷を経て現在に至ります。創部された1952年（昭和27年）当時は、「金鈴会乗馬クラブ」の団体会員として活動を開始しました。翌1953年（昭和28年）には「神戸乗馬倶楽部」へと活動場所を移しました。学内に初めて拠点を設けたのは1954年（昭和29年）のことで、大学の西門横に専用の厩舎が完成しました。その後、1956年（昭和31年）には「布引乗馬クラブ」へ、1957年（昭和32年）には大学グラウンドの東南角へと再び移転を繰り返しました。1960年（昭和35年）には御影にある木原邸の馬場へ、そして1968年（昭和43年）には広野グラウンドへと移転し、比較的長い期間この地で活動を展開しました。広野グラウンド時代には、2000年（平成12年）に厩舎の改修が行われ、施設面の向上が図られました。

部の運営体制においても重要な変化がありました。2003年（平成15年）には、甲南大学馬術部の活動を支援するための後援会（仮称）が発足し、同時に部の運営に新しいシステムが導入されました。この後援会は、翌2004年（平成16年）に正式名称を「Konan Equestrian Booster Network」（略称：KEBN、ケブン）と定め、現在に至るまで部の活動を力強く支えています。

競技成績においても、特筆すべき成果を挙げています。2008年（平成20年）の関西学生総合馬術大会では、当時1年生の選手が総合馬術個人の部で優勝を果たしました。これは同大会において、甲南大学として初めての優勝という歴史的な快挙でした。その後も、2011年（平成23年）には同大会で団体3位に入賞。さらに、2012年（平成24年）には2年生の選手が、続く2013年（平成25年）には同じく3年生となった選手が、二年連続で総合馬術個人の部での優勝を達成するなど、継続的な活躍を見せました。

しかし、困難な時期も経験しました。2014年（平成26年）には、火災により広野グラウンドの厩舎が全焼するという被害に見舞われました。この大きな試練を乗り越え、馬術部は再建への道を歩みました。そして2017年（平成29年）、現在の活動拠点である白川台キャンパスへと移転し、新たな環境で部活動を継続しています。

活動内容・理念

甲南大学馬術部の主な活動は、日々の乗馬トレーニング、各種馬術競技会への積極的な参加、そしてこれらを円滑に進めるための部の運営管理です。部員たちは、専門的な指導のもと技術向上に励むとともに、競技会への挑戦を通じて経験を積んでいます。

部が掲げる活動理念は、「部活動を通じた人間形成」に重きを置いています。単に馬術の技術を磨くだけでなく、部での様々な活動や経験を通じて、部員一人ひとりが社会に出た際に通用する「紳士淑女」となることを目指しています。馬との信頼関係構築や、チームとしての協力といった経験が、この目標達成に繋がると考えられています。

特色

甲南大学馬術部は、長年にわたり学習院大学との間で定期的な交流を行っています。毎年8月から9月にかけての夏季休暇期間中に、両校の間で定期戦を実施しており、技術の向上だけでなく、他大学との親睦を深める貴重な機会となっています。

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