甲陽学院中学校・高等学校

甲陽学院中学校・高等学校

甲陽学院中学校・高等学校は、兵庫県西宮市に位置する私立男子校で、1917年に設立されました。創立者である伊賀駒吉郎は、「自由な私学」を掲げ、教育の新しい形を志向しました。現在、この学校は完全中高一貫校として、規律と自由の中で学生の自立を促す教育を行っています。

歴史的背景

学校の設立当初、甲陽中学はイチゴ畑が広がる自然豊かな地に位置していました。第一次世界大戦後、不況の影響で経営が困難になる中、辰馬吉左衛門が資金を提供し、学校法人辰馬育英会が設立され、新しい教育制度が整えられました。このように、甲陽学院は時代に合わせて柔軟に運営されてきました。

教育方針と校風

「桜梅桃李一時春」という建学の精神のもと、学校は自ら考える力と創造性を重視した教育を実践しています。中学校では規律をもって教育を行い、高校では自主性を重んじ、学生が主体的に学ぶ環境を提供しています。中学には制服があり、しっかりとした身だしなみが求められる一方で、高校生には自由な服装が許され、自立した行動が期待されます。

キャンパスと施設

中学と高校はそれぞれ異なる場所に位置しており、環境が教育内容に反映されています。中学は海に近い香櫨園、卒業生からは自然溢れる環境が評価されています。高校は山の近くに位置し、学ぶための穏やかな環境を提供しています。各校舎には講堂、図書室、食堂、体育館などが完備されており、中高一貫教育に必要な教育インフラが整っています。

学課と活動

甲陽学院では、学業だけでなく人格形成にも重きを置いています。「正々堂々甲陽健児」「甲陽紳士」の教えを学び、礼儀や品性を育てることが重要視されます。また、地域社会への貢献や、豊かな情操教育も行われており、文化やスポーツ活動も奨励されています。特に音楽教育は力を入れており、リコーダー演奏は代々受け継がれる伝統的な授業となっています。

部活動の充実

甲陽学院にはさまざまな部活動があり、特に野球部とサッカー部は歴史ある実績を持っています。野球部は全国大会での優勝経験を持ち、サッカー部も在校生同士の定期戦が続けられています。これらの活動は学生の自立心とチームワークを養う重要な場となっています。

同窓生と地域社会

学校は同窓生との繋がりを大事にし、卒業後のサポート体制を整えています。同窓会は、精神的な支えや文化的な交流の場となり、多様な活動を通じて地域社会と深いつながりを持っています。

甲陽学院中学校・高等学校は、自由と自立を重んじた教育を通じて、気品高く教養豊かな人材を育成しており、今後もその伝統を大切にしながら教育活動を続けていくことでしょう。

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