申台龍

申台龍：韓国サッカー界のレジェンド、選手から監督へ

申台龍（シン・テヨン）は、韓国サッカー界における稀有な存在だ。選手として、そして指導者として、韓国サッカーの歴史に名を刻む活躍をみせてきた。華麗な経歴と数々のタイトル獲得、そしてその裏側にある努力と情熱に迫る。

選手時代：城南一和天馬の黄金時代を築く

1970年生まれの申台龍は、若い頃からその才能をいかんなく発揮した。MFとして攻撃の中枢を担い、Kリーグの名門、城南一和天馬で輝かしいキャリアを築く。その華麗なプレーは、チームの6度のKリーグ優勝、アジアクラブ選手権制覇など、数々の栄光に大きく貢献した。チームの黄金時代を支えた立役者と言えるだろう。

個人としても、Kリーグベストイレブンに7回選出、2度の最優秀選手受賞など、数々の栄誉に輝く。しかし、韓国代表での活躍はクラブでの成功ほど目覚ましくなく、ワールドカップ出場は叶わなかった。

2005年、オーストラリアのクイーンズランド・ロアーFCに移籍するも、怪我により現役を引退。惜しまれつつも、選手生活に幕を閉じた。

指導者時代：戦略家としての才能が開花

現役引退後、指導者の道へと進んだ申台龍。2004年にクイーンズランド・ロアーFCでコーチとして経験を積み、2008年には城南一和天馬の監督代行に就任する。

監督代行時代は、苦戦を強いられる時期もあったが、持ち前の戦略眼と指導力によってチームを立て直し、Kリーグ4位という好成績を残した。そして、プレーオフを勝ち抜き、チャンピオン決定戦に進出。惜しくも優勝を逃したものの、観客席から無線機で選手を指揮するという伝説的な「無線機マジック」が話題を呼び、注目を集める存在となった。

2010年には正式に監督に就任。チームの戦力低下という逆境の中、AFCチャンピオンズリーグとKリーグを両立させ、見事ACLで優勝。選手と監督の両方でACL優勝を果たした史上初の快挙を達成した。

その後、韓国代表コーチ、U-23代表監督、U-20代表監督などを歴任。2017年には韓国代表監督に就任し、FIFAワールドカップロシア大会に臨んだ。

2019年にはインドネシア代表監督に就任し、現在もその手腕を発揮している。

数々の受賞歴と功績

申台龍の輝かしいキャリアは、数々の受賞歴にも表れている。高校選手権最優秀選手賞、Kリーグ新人賞、得点王、そしてKリーグMVPなど、選手時代からその才能を認められてきた。また、クラブチームでは、Kリーグ優勝、FAカップ優勝、アジアクラブチャンピオンシップ優勝など、数々のタイトルを獲得し、クラブチームを成功へと導いた。

まとめ

申台龍は、選手として、そして指導者として、韓国サッカー界に多大なる貢献をしてきた。その輝かしい経歴だけでなく、常に挑戦を続け、逆境を乗り越えてきたその姿勢こそが、多くの人々を魅了する理由と言えるだろう。彼の今後の活躍にも期待したい。

参考情報

申台龍の公式Instagramアカウント
申台龍のNAVERブログ
* Olympedia、National-Football-Teams.com、FootballDatabase.eu、Transfermarkt.com、FIFA、Kリーグなどのウェブサイト

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