申在範

申在範（シン・チェボン）

申在範、韓国名では신재범（シン・ジェボム）は、1971年9月27日に東京都で生まれた在日朝鮮人の元サッカー選手およびサッカー指導者です。彼はサッカー協会の公認A級ライセンスを保有し、選手としてのキャリアのみならず、指導者としての実績も残してきました。

経歴

申の生誕地である足立区にて、彼は在日朝鮮人三世として育ちました。小学校からは朝鮮学校に通い、その後は朝鮮大学校に進学しますが、学業は半年で中断し、サッカー留学のためブラジルへ渡ります。このブラジルでの経験は彼のサッカー人生に大きな影響を与えることになります。

ブラジル滞在中、広島で行われるユニバーシアードに出場する北朝鮮代表チームに選ばれますが、残念ながら肝炎を患ったため、出場の機会を逃してしまいます。

1992年4月、東日本JR古河サッカークラブ（現在のジェフユナイテッド千葉）の入団テストを受け、240名の志願者の中で唯一合格します。彼はJリーグにおける«在日枠»の要件もクリアするため、高卒資格を取得するために東京都立上野高等学校の通信制に通いました。朝鮮学校出身で初めてのJリーガーとしての道を切り開くことになりました。

Jリーグでの活躍

1993年にはJリーグデビューを果たし、浦和レッズ戦において初出場を記録します。市原チームでの在籍は1995年まで続き、彼のリーグ戦での成績は18試合1ゴールというものでした。その後、彼は富士通川崎（現在の川崎フロンターレ）、ホンダルミノッソ狭山FC、横河電機（現在の東京武蔵野シティFC）といったチームでプレーし続けます。

2000年には一度引退を表明しますが、2001年には現役復帰をし、横河電機でさらなる活躍を続けました。その後、FC KOREAに加入した際には選手兼コーチとしての役割を担い、育成にも寄与しました。

指導者としての道

指導者としてのキャリアでは、FC KOREAの監督やアルテ高崎のコーチを経て、2012年8月にFCガンジュ岩手の監督に就任します。就任後、チームを東北リーグ2部から1部に昇格させることに成功し、さらに2014年と2015年には2年連続で1部リーグに優勝するという素晴らしい成果を残しました。全国地域リーグ決勝大会では残念ながら1次ラウンドでの敗退が続くものの、彼の指導者としての手腕は高く評価されました。

2015年12月1日には同チームを退任することが発表されました。彼のキャリアは選手としての活躍に加え、指導者としての多くの挑戦と成功を収めています。

所属クラブの履歴

• - 東京朝鮮高級学校
• - 朝鮮大学校
• - 1992年 - 1995年: ジェフユナイテッド市原
• - 1996年: 富士通川崎FC
• - 1997年 - 1998年: ホンダルミノッソ狭山FC
• - 1999年 - 2001年: 横河電機サッカー部
• - 2002年 - 2003年: FC KOREA
• - 2016年: FCガンジュ岩手（選手兼CEO）

代表歴

• - ユニバーシアード北朝鮮代表

指導歴

• - 2005年: FCコリア 監督
• - 2006年: アルテ高崎 コーチ
• - 2012年8月 - 2015年: FCガンジュ岩手 監督

申在範のサッカー選手としての人生は数々の試練と成功に満ちており、彼の経験や知識は今後も後進の指導に活かされることでしょう。

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