申報

申報（しんぽう）について

『申報』は清末から民初にかけて中国で刊行され、長い歴史を持つ影響力のある新聞です。その創刊は1872年に遡ります。当初の正式名称は「申江新報」であり、イギリス人貿易商アーネスト・メジャーが設立した「申報館」によって出版されました。

創刊と発行の歴史

『申報』は同治11年3月23日、言論の自由を求める風潮の中で創刊され、1949年5月27日までの77年間にわたり、合計25,600号を発行しました。この新聞は、時代の変遷とともに様々な影響を受けました。特に、1909年にアーネスト・メジャーが亡くなると、経営が席子佩に引き継がれましたが、すぐに経営状態が悪化しました。

1912年、史量才が経営権を引き継ぎ、彼はその後、経営改革を実施しました。この際、文芸欄「自由談」を創設し、民主的な視点からの言論を発表する場を提供しました。この活動により、発行部数も増加しました。

言論の変化と組織改組

しかし、1934年に史量才が暗殺されたことを契機に、『申報』の取材方針はより保守的に傾いていきました。1937年には組織の改組が行われ、株式会社として再出発しますが、その同年12月には南京が日本軍に占領され、一時停刊を余儀なくされました。以降、1941年には日本の軍部によって接収されるなど、運営は困難を極めました。

1945年に国民党政府が再度接収しましたが、1949年の上海解放に伴い『申報』は廃刊となり、その長い歴史を終えることとなりました。

受容と影響

1983年には上海書店から『申報』の全号が400冊に集約され、影印版として出版されました。この影印版を基に、申報全文データベースが開発され、广く利用されるようになったことは、その影響を今に伝えています。特に、上海市民は『申報』を「申報紙」と呼び、現在は90年代に創刊された週刊新聞「申江服務導報」を指すことがあります。

結論

『申報』は、清末民初の中国において言論の自由の象徴であり、多くの人々に影響を与えた新聞でした。その存在は、現在においても歴史的な資料として重要な位置づけを持っています。

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