申應均

申應均の生涯と沖縄戦

申應均（シン・ウンギュン、生年1921年1月22日 - 没年1996年3月25日）は、昭和中期における日本軍の朝鮮人兵士であり、後に韓国軍で重要な地位を占めた軍人です。彼の日本名は平山勝敏（ひらやま かつとし）であり、陸軍士官学校や沖縄戦における活動が色濃く残っています。

幼少期と日本陸軍への道

京城府で生まれた彼は、陸軍少佐であった父の影響もあり、1940年に陸軍士官学校を卒業しました。彼の同期には、後に沖縄戦において集団自決に関与した日本軍の指導者たちがいました。陸軍士官学校卒業後は、陸軍科学学校の砲兵科に進み、高等軍事技術を身につけました。その後、重砲兵学校に勤務し、実務的な役割を果たしました。

沖縄戦と平山隊の指導

沖縄戦が始まると、彼は独立重砲兵第100大隊に所属し、砲兵大隊長に就任しました。1945年4月、米軍による攻撃が始まりましたが、彼の指導のもと、砲撃は行われず、兵士たちは困難な状況に直面しました。彼は、宇土支隊長に対して米軍への砲撃を提案するも却下され、以降一度も発砲することはありませんでした。

その後、部隊は撤退し、兵士たちは交戦を繰り広げながらも、最終的には逃亡を余儀なくされました。申は、6名の部下と共に伊是名島へ渡った後も、住民との間での緊張した関係が続きました。終戦後も軍当局として居残り、陰惨な出来事が報告されています。

戦後の韓国での経歴

終戦後、申は韓国に渡り、大韓民国の創設に寄与することとなります。彼は「韓国砲兵の父」と呼ばれ、砲兵司令部の設立を行うなど、韓国の軍事機構の発展に貢献しました。1948年には国防省において重要な法案に関与し、その後もさまざまな役職を歴任しました。

1950年には朝鮮戦争が勃発し、彼は帰国して第1野戦砲兵司令官として戦闘に従事します。その後、米国の砲兵学校を卒業し、少将に昇進しました。以降、中将への昇進や国連軍との連携、大使としての役割を果たしていきました。

終焉と評価

申應均は1960年代に入ると、国防部次官や西ドイツ大使に任命されるなど、韓国の軍事および外交において重要な役割を果たしました。しかし、彼の死後には親日反民族行為者として非難されることになり、その評価は分かれることとなります。

彼の生涯を通して、日本の軍人から韓国の指導者へと転身した複雑な経緯がありました。彼の行動や判断は、歴史の中で様々な解釈を生む要因ともなり、今なお議論を呼んでいます。

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