申雪

申雪（しん せつ）

申雪（しん せつ、英語: Shen Xue、1978年11月13日生まれ）は、中国・ハルビン出身の女子フィギュアスケート選手でありコーチでもある。彼女は、2010年のバンクーバー五輪において金メダルを獲得し、さらに2002年ソルトレイクシティ五輪および2006年トリノ五輪では銅メダルを獲得するなど、輝かしいキャリアを持っている。彼女の競技人生は、ペア競技に対する情熱と努力の賜物であり、特に彼女のパートナーである夫の趙宏博（ちょうこうはく）と共に築いた道のりは、多くのファンに愛された。

経歴のはじまり

申雪はコーチの勧めでペアに転向し、1992年から趙宏博とペア競技を始めた。彼らは1997年頃からその実力を示し始め、1998年の長野オリンピックでは初出場にもかかわらず5位入賞を果たした。この実績は、彼らのキャリアの大きなターニングポイントとなった。1999年には世界選手権で、中国のペアとして初めてメダルを獲得し、その名を広めた。

ソルトレイクシティオリンピック

2002年のシーズンには、ソルトレイクシティオリンピックが控えていた。この大会では、五輪史上初の4回転スロージャンプに挑んだが、ラフな着氷となり転倒、結果として銅メダルを獲得した。それでも、彼女はその後の世界選手権では初の金メダルを獲得し、中国フィギュア界における革命的な存在感を示した。

世界選手権での連覇

申雪は2002-2003シーズンにおいて、競技会で素晴らしい成績を収め、SPで不運にも2位となったが、FSでの圧倒的な演技によって世界選手権で二連覇を達成。次のシーズンでは、新しい採点方式の中での対戦もあり、特にグランプリファイナルでは、前回シュレイリーグのプレッシャーを乗り越え、3度目の優勝を果たした。

トリノオリンピック

2005-2006年シーズンには、趙宏博がアキレス腱の重傷を負ったものの、彼女はトリノオリンピックに出場。金メダル候補と目されたが、最終的には前々回のライバルに敗北。この悔しさは彼女の心に深く刻まれた。

現役引退とその後

2010年にはついに現役を引退。彼女は結婚式をアイスショーの開催中に行い、後に子どもも授かる。現在はコーチとして活躍し、中国国内のトップペア選手たちを指導し、未来のオリンピックメダリストを育てる使命を持っている。

特筆すべきエピソード

申雪と趙宏博の関係は、競技だけでなくプライベートでも深かった。彼は2007年の世界選手権の後、氷上でプロポーズを行ったが、申雪はそのサプライズに気付かず、後日再度の求婚が行われた。その結果、二人は結婚することになり、今ではパートナーとしてだけでなく、共に人生を歩む仲となった。

主な成績

• - 2010年 バンクーバー五輪 金メダル
• - 2002年 ソルトレイクシティ五輪 銅メダル
• - 2006年 トリノ五輪 銅メダル
• - 2002年、2003年、2007年 世界選手権 優勝

申雪は、その華やかな経歴と共に、フィギュアスケート界に多大な影響を与え続けています。彼女の存在は、多くの後進の選手にとっての大きなインスピレーションとなっているのです。

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