男はつらいよ 寅次郎忘れな草

映画『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』の概要

『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』は、1973年に公開された日本[[映画]]で、『男はつらいよ』シリーズの第11作です。この作品では、寅次郎の恋愛に関する葛藤や成長を描いています。主役の寅次郎を演じるのは渥美清、彼が出会うマドンナ役には浅丘ルリ子が扮しています。

あらすじ

物語は、寅次郎が夢の中で時代劇を見ている場面から始まります。そこで、彼は柴又村の農家の娘「おさく」をヤクザから助ける夢を見ます。初夏の北海道網走に向かった寅次郎は、道端でレコードを売っていた三流歌手の松岡リリーと出会います。二人はお互いの厳しい生活について共感し合い、意気投合します。別れの際、寅次郎はリリーに再会を約束し、その名の通り「寅さん」と名乗ります。

寅次郎は放浪生活に疑問を抱き、職安で紹介された道東の酪農家で働こうとしますが、重労働に耐えられず、結局は病気になって柴又に戻ります。それでも、リリーは寅次郎のことをずっと想い続け、柴又を訪れる決意をします。寅次郎とその家族は、リリーを温かく迎え入れますが、リリーは心の内で、寅次郎への特別な感情を抱いていることを明かします。

リリーとの関係

映画の中で、リリーはいくつかの男性と付き合ってきたものの、心から愛せたことはないと告白します。その中でも寅次郎への想いが特別であることを示唆し、彼に対して「死ぬほど惚れたい」と願う発言をします。一方、リリーは自身の母との関係や仕事の悩みによって酒を飲み過ぎてしまい、深夜にとら屋を訪れます。そこで、寅次郎は同情を示すものの、彼女を導いてあげることができません。

その後、寅次郎はリリーに会おうとするも、彼女のアパートには既に引っ越した後でした。寅次郎は、さくらにリリーがとら屋に訪れた際には下宿させてもらうように頼み込みます。

リリーの新しい生活

夏が訪れると、リリーから寅次郎宛てにハガキが届きます。彼女は歌手を辞め、小さな店の女将となったと報告します。そこには、夫である寿司職人とともに仲良く店を営む姿が描かれており、幸せそうな様子が窺えます。その頃、寅次郎は以前の仕事先である栗原のもとを訪れ、再会を喜びます。

結末と今後

本作では、寅次郎とリリーは結ばれないまま流れていく時間を描いていますが、リリーが「実は寅さんの方が好きだった」との発言もあり、一般的な「振られて終わる」という印象とは一線を画しています。この映画は、後の「リリー三（四）部作」の第一弾ともいえる重要な位置づけを持っています。

スタッフとキャスト

この作品は山田洋次が監督を務め、脚本も彼と宮崎晃、朝間義隆が手がけました。寅次郎役の渥美清やリリーを演じる浅丘ルリ子をはじめとした多くの俳優陣が物語を彩ります。

結論

『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』は、寅次郎が恋愛を通して成長する姿を描いた作品であり、観客に深い感動を与えます。この映画は、シリーズを通じての重要なエピソードとして今もなお多くのファンに愛されています。

もう一度検索