画皮 あやかしの恋

『画皮 あやかしの恋』の概要

『画皮 あやかしの恋』は、2008年9月25日に公開されたシンガポール、中国、香港の共同制作による映画で、中国清代の怪異譚『聊斎志異』の中の「画皮」をもとにしたアクション・ファンタジー作品です。この映画は、初日の興行成績が7000万元（約8億8000万円）を超え、多くの観客を魅了しました。続編として2012年に公開された『妖魔伝 レザレクション』も、原題は「画皮II」となっています。

日本では、2009年3月に開催された第一回沖縄国際映画祭で初めて上映され、その後2012年8月4日に一般劇場で公開されました。興味深いことに、日本版ではデジタル上映の際に主題歌が中国版の「画心」から「儚さ」（歌：倉木麻衣）に差し替えられ、この変更により日本のファンにも親しまれました。中国版主題歌が流されるのは、フィルム上映を行っている一部の劇場のみでした。また、映画の公開前には中国でテレビドラマ版『画皮 千年の恋』も放送され、作品への注目が高まりました。

キャストとスタッフ

映画の制作にあたったスタッフには、監督・製作を務めたゴードン・チャン（陳嘉上）をはじめ、プロダクション・デザインを担当したシュー・リーコン（徐立功）、撮影監督はアーサー・ウォン（黄岳泰）、アクション監督にはトン・ワイ（董瑋）が名を連ねています。また、美術担当のビル・ルイ（雷楚雄）、衣装デザインのウー・バオリン（呉宝玲）、音楽は日本人作曲家藤原いくろうが手がけており、その主題歌は第28回香港電影金像奨で最優秀主題歌賞を受賞しています。

主題歌について

「画心」は、歌手ジェーン・チャンが歌い上げた主題歌です。日本版で変更された「儚さ」は、倉木麻衣が担当しました。これらの楽曲は、映画のテーマや雰囲気を際立たせ、観客に強い印象を残しました。

受賞歴

『画皮 あやかしの恋』は、公開後すぐに数々の賞を受賞しています。2009年には、第13回華表奨で優秀合作作品賞を受賞し、第12回中国電影表演芸術学会金鳳凰奨の審査委員会特別賞にはヴィッキー・チャオが輝きました。また、第28回香港電影金像奨では最優秀撮影賞と最優秀主題歌賞にノミネートされ、最終的には12項目でのノミネートを誇ります。さらに、第16回北京大学生映画祭では最優秀視覚効果賞を獲得し、中国映画記者による優秀作品トップ10にも選出されました。そして、アカデミー賞では第82回で香港代表作品として認められました。

2010年にも受賞歴が続き、第30回百花奨で最優秀男優賞にチェン・クンが、そして第16回北京春燕奨で最優秀映画主演女優賞にはヴィッキー・チャオが受賞し、彼らの演技力が高く評価されました。

まとめ

『画皮 あやかしの恋』は、アジア映画界において重要な位置を占める作品です。美しいビジュアル、強力なキャスト、そして心に響く音楽が織りなすこの映画は、アクションとファンタジーの要素を見事に融合させ、幅広い層の観客を楽しませました。

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