異物 -完全版-

映画『異物 -完全版-』概要

『異物 -完全版-』は、監督宇賀那健一による短編映画シリーズの集大成であり、2022年に公開されました。この映画は『異物』『適応』『増殖』『消滅』の4作品で構成され、退屈な日常の中に、何の前触れもなく異物が不意に入り込む様子を描写しています。

映画は、2021年にトリノ映画祭やモントリオール・ヌーヴォ・シネマ映画祭、エトランジェ映画祭など、多数の国際映画祭で選出され、その後2022年には全国劇場公開が行われました。特にユーロスペースをメイン館として、観客の前に姿を現しました。

受賞歴

本作は短編シリーズにおいても、米国アカデミー賞公認映画祭をはじめ、英国映画テレビ芸術アカデミー公認の賞など、国内外の80以上の映画祭で上映されており、最優秀賞を11回も受賞するなど、高く評価されています。

2023年にはこの作品を基にしたスピンオフ連続ドラマ『異物-アナザーストーリー』がTOKYO MXで放送されました。

各エピソードのストーリー

異物 -Extraneous Matter-

主人公のカオルは、閉塞感を感じながら毎日を送っています。彼女の彼氏シュンスケは、ただ食事だけのためにやって来る存在であり、日々の憂鬱さを深める要因となっています。仕事先の同僚たちにも馴染めず、そんな満たされない日々の中、自宅に現れた異物が彼女の生活に変化をもたらします。

適応 -Coexistence-

トモミは、変わらぬ日々の中で、バーでのアルバイトにうんざりしています。そんなある日、同じ職場のコウダイが特別な物を持ってバースへ急ぎ、彼の過去の恋人に見せるためのものでした。この物がトモミの心情に影響を及ぼすことになります。

増殖 -Propagation-

リュウ、タケシ、ミサトの3人は、ゴミ処分場で国からの補助金を得て新たな事業に取り組んでいますが、リュウが現場で見つけてしまったものが事態を複雑にします。彼らの前に立ち現れる異物が、彼らの生活をどのように変えるのかが描かれます。

消滅 -Disappearance-

『異物』から1年後、カオルは変化のない日常を送っています。そんな中、彼女は訪れるバーで異変を体験します。周囲の小さな変化が、彼女の心理にどのように作用するのかが物語の鍵となります。

キャスト詳細

『異物 -完全版-』には、多彩なキャスト陣が出演しています。カオル役には小出薫がキャスティングされ、シュンスケ役に田中俊介が配されています。また、他の作品にも多くの注目の若手俳優が参加しています。

本作はただのエンターテインメント以上のものを提供し、観客に深い考察を促す内容となっています。日常の中に潜む異物をテーマに、見応えのある作品へと仕上がっています。

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