異界の軍師の救国奇譚

異界の軍師の救国奇譚

『異界の軍師の救国奇譚』（いかいのぐんしのフェアリーテイル）は、語部マサユキ氏によるライトノベル作品です。イラストは明星かがよ氏が担当しています。本作は、第19回スニーカー大賞において特別賞を受賞しました（受賞時のタイトルは『君とリンゴの木の下で』）。角川スニーカー文庫（KADOKAWA）から2014年8月から2015年3月にかけて刊行されました。

あらすじ

主人公である大地耕は、女性にモテるために様々なスキルを身につけてきました。しかし、その努力もむなしく、彼はいつも恋愛対象として見られるのではなく、その技術を頼られるだけの存在になってしまっていました。そんなある日、彼は突然異世界へと飛ばされてしまいます。

元の世界への帰り方がわからない耕は、とりあえず王宮で庭師として働くことになります。魔力を持たない彼でしたが、持ち前の生活スキルを活かして穏やかな日々を送っていました。そんな彼の前に、彼を異世界に召喚した女神が現れ、異世界に召喚した理由を告げます。それは、ティアという王女が治める国の未来の滅亡を回避するためでした。

耕は、現代日本の知識と、まるで母親のような世話焼きの腕前を駆使して、滅亡の火種を事前に摘み取っていきます。また、周囲から役立たずと呼ばれていたティアの特殊な魔法を活かすことで、彼女の汚名を返上することに尽力します。

登場人物

大地耕（ダイチ・コウ）
女性にモテようと様々なスキルの習得に励んだ結果、器用貧乏となってしまい、便利な存在として頼られるだけの少年。異世界に転生後、王宮庭師として働き始める。魔力は一切ない。
ティア・E・カルヴァドス / ティア
正式な名はティアリス。エルモント王国の第三王女。魔力が極端に少ないため、国内外から「役立たず」と認識されている。耕に興味を持ち、メイドに変装して近づくうちに、魔法力がなくてもできることに気づかされる。
キリカ・F・ライラック
ティアの護衛を務める槍使い。平民出身だが、幼い頃からティアと親しく、彼女が城を抜け出す際には一緒に遊んでいた。
アリーシャ・エモニエ
隣国の王位継承者。当初はティアや耕を敵視していたが、根は優しい人物で、ティアが困っている時には手を差し伸べる。
ルーチェ
異世界の女神。未来を回避するために耕を異世界へ召喚した張本人。幼女の姿をしている。

特徴

異世界転生ものに、主人公の持つ現代知識やスキルが活かされる点が特徴的です。
主人公がハーレムを築くのではなく、王女の汚名返上や国の危機に奔走する点が、他の作品と一線を画しています。
コミカルな表現や、個性的なキャラクターたちの掛け合いも魅力の一つです。

既刊一覧

(既刊情報は省略)

外部リンク

* スニーカー文庫公式サイト ザ・スニーカーWEB（ウェブアーカイブ）

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