登坂琢磨

登坂琢磨のプロフィールと業績

登坂琢磨（とさか たくま）は、日本の放送局毎日放送に所属するテレビドラマのプロデューサーで、特に大阪を中心とした地域での活躍が顕著です。群馬県で育ち、群馬県立渋川高等学校を卒業した後、早稲田大学第一文学部に進学し、自主映画を制作することで映像制作に対する情熱を育んでいきました。彼の代表作『XAXEVER』では、自ら脚本、撮影、監督を務め、伊丹グリーン・リボン賞を受賞するなど、その手腕が評価されました。

1989年に毎日放送に入社後、登坂は昭和天皇の崩御に伴う特別番組や全国ネット番組の営業を担いつつ、1991年に日曜劇場『いつかライオンの夢を』や、『紅い稲妻 人見絹枝』で助監督としてデビューしました。早期から数々の作品に助監督として関わりながら、特に『命ささえて〜ママ、パパはエイズなの?総集編』ではディレクターとしての手腕も発揮し、注目を集めました。舞台中継『嫁＆姑』で演出デビューを果たしたのち、1993年にはドラマ30『野々山家の人々』で演出家としてのキャリアをスタート。

その後、1995年には短編劇場『真・中島らも劇場～掌～』で演出とプロデューサーを兼任し、民放連照明技術賞を受賞します。また、ドラマ30『命つないで』や『桜散る日に』でもプロデューサーに名を連ね、次第にドラマ制作の最前線で活動を展開していきました。

1997年からはドラマの制作を一旦離れ、関西ローカル・TBS系列全国ネットでディレクターやチーフ・ディレクターとして活動し、特に報道番組の制作に関わります。この時期には、打ち切られる番組に対する無念さを経験しましたが、テレビCMでのACC賞受賞や、読売新聞広告賞の受賞という成果も見られました。

2003年にドラマ制作に復帰した登坂は、ドラマ30『桜咲くまで』や『虹のかなた』などのヒット作に携わり、その後も独自のコンセプトや物語展開により、昼ドラに新たな風をもたらしました。特に、2005年から2006年にかけて放送された『ヤ・ク・ソ・ク』や『がきんちょ～リターン・キッズ～』などでは、熱烈なファンを獲得しました。

パッチギ!やフラガールの脚本家、羽原大介との共同制作によるドラマ『お・ばんざい!』や、先に述べた『おふくろ先生の診療日記』など、多岐に渡る作品を手掛けましたが、2011年の東日本大震災を受けて、ドキュメンタリー制作に転向しました。南相馬市の現地取材を通じて多くのドキュメンタリー作品を制作し、その中でも『温泉診療所～医者と少年と母親と～』がギャラクシー月間奨励賞を受賞するなど高く評価されています。

現在、登坂は東京に拠点を移し、映画を中心に新しい企画を進めつつ、独自の視点で映像作品を世に送り出しています。テレビ業界での豊富な経験と、多様な作品に対する情熱が、彼の強みであり、これからの活躍が期待されるプロデューサーです。

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