白山公園 (新潟市)

白山公園（はくさんこうえん）

白山公園は、新潟県新潟市中央区の新潟島の中心に位置する公園です。1873年の太政官布告に基づき、日本で最初に設立された25の都市公園の一つであり、現在では日本の都市公園100選にも選ばれています。2018年には国の名勝に指定され、その歴史的価値が認識されています。

公園の概要

白山公園は、約7.0ヘクタールの広さを持ち、白山神社の東側に拡がっています。南側は空中庭園を通じて信濃川やすらぎ堤に接続しており、自然と人々が触れ合う場所となっています。公園内には様々な施設があり、歴史を感じることができるスポットも点在しています。

主な施設

• - 白山神社: 神社の境内には多くの参拝者が訪れ、地域のシンボルとして親しまれています。
• - 梅林: 四季折々の美しい花々が楽しめるエリアです。特に梅の季節には多くの訪問者が集まります。
• - ラジオ塔: 1932年に設置され、NHK新潟放送局の開局1周年を記念しています。2022年まで稼働しており、公園のシンボルともいえる存在です。
• - 忠犬タマ公像: 雪崩から飼い主を救った忠犬タマの銅像が、地域の英雄として訪れる人々に親しまれています。
• - 獅子山: 南側には高台があり、信濃川や周辺の山々を一望することができます。

歴史的背景

江戸時代、日本では自由に利用できる公園は少なく、白山公園が設立された当時の新潟は、松原に囲まれ、周りには美しい山々がそびえ立つ風光明媚な場所でした。1871年に官有地となったこの地は、その後新潟の行楽地として人気を博しました。1872年、二代目新潟県令の楠本正隆は、新潟の発展のために公園を設けることを提案し、公園の設計に着手しました。

公園の工事は公示の前から開始され、やがて1873年に「新潟遊園碑」が建立されることで、公園としての地位が確立しました。その後も整備が続けられ、特に明治天皇の巡幸に際しては公園内に築山が作られ、美しい自然が強調されるようになりました。

昭和からの変遷

昭和初期には埋立地を利用して「白山総合運動場」が整備され、1945年以降は様々な施設が建設されました。しかし、1964年の新潟地震やその後の不況により、老朽化が進み、一時期はメンテナンスが行き届かない状態にもなりました。1980年代には公園の大規模改修が行われ、現在の形へと進化しました。

現在と交通アクセス

現在の白山公園は、地元住民や観光客に愛される憩いの場として機能しています。JR越後線の白山駅から徒歩約10〜15分、または新潟市の観光循環バスを利用することで簡単にアクセスできるため、多くの人々が訪れています。

白山公園は、その歴史と自然の美しさが調和した場所であり、訪れる人々に新潟の魅力を伝えています。

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