白滝ふるさとテレビ

白滝ふるさとテレビの歴史と概要

白滝ふるさとテレビ（しらたきふるさとテレビ）は、北海道の遠軽町にあたる旧白滝村地域で活動していたケーブルテレビ局です。このテレビ局は、地域の住民への情報提供を目的として設立され、長年にわたり地域密着の情報を発信してきました。

設立の背景

白滝村は四方を山に囲まれており、テレビの視聴が難しい地域でした。そのため、1962年4月に「白滝村テレビ共同聴視施設組合」が立ち上げられ、難視聴地域対策としてケーブルテレビが必要とされました。このプロジェクトにより、1962年5月に工事が始まり、同年8月から放送がスタートしました。

そして、1967年9月25日には、国有林内にNHK白滝テレビ中継局が設置され、地域の視聴環境がさらに整備されました。

自主放送の開始

1997年秋には、村役場の新庁舎が建設され、その2階に「ふるさと情報センター」としての放送施設が設置されました。この施設を通じて、難視聴対策用の有線テレビ網を利用し、村内の570戸と公共施設に向けた自主放送が始まりました。

1997年12月から試験放送が行われ、翌1998年2月1日には本放送が開始されました。放送内容は、村長の挨拶や役場の竣工式、成人式の様子などが含まれ、地域の行事についての情報提供が行われました。特に村議会の中継も実施され、議会に対する関心が高まりました。1998年には、テレビ中継を意識した結果として、議会において活発な質疑応答が見られたとのことです。

放送内容の進化

2000年度から、村の広報誌である「広報しらたき」を月刊から隔月刊に変更し、行事取材をケーブルテレビで放映する形にしました。その後も季刊へと移行し、地域のイベントや情報を扱った番組が放送され続けました。

合併と閉局

その後、白滝村は遠軽町と合併しましたが、白滝ふるさとテレビは引き続き運営されていました。しかし、地上デジタル放送に対応するための更新費用が数千万円にのぼると見込まれたため、2010年には運営を廃止する方針が打ち出されました。最終的に、2011年3月31日に閉局し、その後は「白滝共聴施設」を利用して有線による地上デジタル放送の再送信が行われています。

主な番組と放送形式

閉局直前の白滝ふるさとテレビでは、地域のイベントや学校行事を紹介する番組が1日4回、各回15分から60分の長さで放送されていました。地元の行事の模様や、新たに赴任した教員や消防職員を紹介するコーナーもありました。地域に根ざした情報を大切にし、住民とのつながりを強化する役割を果たしていました。

今後の展望

白滝ふるさとテレビの閉局後も地域情報は残りますが、地上デジタル放送の高機能化に伴い、新たな通信方法や媒体の導入が求められています。この地域における将来の情報発信のあり方について、今後の取り組みが期待されます。

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