白百合短期大学

白百合短期大学

白百合短期大学（しらゆりたんきだいがく）は、かつて日本の東京都千代田区九段にキャンパスを構えていた私立の短期大学です。学校法人白百合学園によって運営され、1950年に設立、1966年にその歴史を終えました。略称としては「白百合」が用いられました。

概要

この短期大学は、1879年にフランスから来日したシャルトル聖パウロ会修道女たちの教育活動を端緒としています。その流れを汲み、1910年に設立された仏英和高等女学校が直接的な源流とされています。戦後の学制改革を経て、1950年に白百合短期大学として東京都千代田区の地に開学しました。開学当初は二つの学科でスタートしましたが、1958年には学科が増設され、最終的には三学科体制となりました。しかし、後継となる白百合女子大学の設置計画が進み、1964年度の入学生を最後に募集を停止。1966年3月31日をもって短期大学は廃止されました。

建学の精神と特色

白百合短期大学の教育は、カトリックの精神に基づいています。学是として「従順・勤勉・愛徳」を掲げ、この理念に基づいた教育が展開されていました。学風や特色については、後身校である白百合女子大学の歩みとも関連が深いとされています。

沿革

短期大学設立に至るまでの歴史は古く、1881年にはフランスのシャルトル聖パウロ会修道女によって高等女子仏英和学校が創設されました。その後、1910年には文部大臣の認可を受けて仏英和高等女学校となります。戦後には白百合女子専門学校が設置され、これが短期大学へと発展する基盤となりました。1949年10月には短期大学設置認可の申請が行われ、翌1950年3月14日に認可、同年4月1日に白百合短期大学として正式に開学しました。1958年には新たに仏文科が設けられ、学科体制が拡充されます。しかし、四年制大学への移行準備が進み、1964年をもって短期大学としての学生募集を終了。そして1966年3月31日をもって廃止されました。

組織と教育

白百合短期大学は、最終的には三つの学科を有していました。設置されていた教職課程からは、中学校教諭二級免許状（国語・英語・フランス語）の取得が可能でした。これは、おそらく国文科、英文科、仏文科といった学科に対応していたものと考えられます。開学当初には、高等学校教諭免許状に対応する課程も設置されていました。

学内には附属機関として白百合短期大学図書館が設けられ、学生や教員の学修・研究活動を支えました。また、教員による研究活動も行われ、『白百合短期大学研究紀要』などが刊行されています。

基礎データ

所在地：東京都千代田区九段2-8
象徴：短期大学のカレッジマークは、その名にちなんでユリの花をモチーフにしたデザインでした。

関係校

白百合短期大学は、学校法人白百合学園の運営のもと、系列校や姉妹校との関係がありました。仙台白百合短期大学は姉妹校にあたります。また、白百合学園中学校・高等学校は同一法人の系列校です。

白百合短期大学は、日本の短期大学制度の一時期において、カトリック精神に基づく女子教育を担った教育機関であり、廃止された日本の短期大学の一つとしてその名を留めています。

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