白蛇: 縁起

白蛇：縁起

「白蛇：縁起」は、中国のアニメ制作会社、追光動画とアメリカのワーナー・ブラザースが手掛けるフル3DCGアニメーション映画です。この作品は、2019年1月11日に中国で初公開され、70億円を超える興行収入を記録しました。物語は、中国の伝説『白蛇伝』を基にしており、主人公である白蛇の過去の恋愛物語を描いた完全な新作です。映画の監督は、ウォン・カホン（黄家康）とチャオ・ジー（趙霽）が務めています。日本では、2021年7月30日に日本語吹替版が公開されました。

ストーリーの概要

この物語は、晩唐の時代。時の皇帝が不老不死の力を手に入れようと企み、民が蛇を狩るように命じられます。国師はその蛇精を使って邪術を極めようとしていた。そのころ、500年以上の修行を経て人間の姿を手に入れた白蛇の妖怪「白」は、蛇族の長である「蛇母」の命令を受け国師を暗殺しようとしますが、見事に失敗します。その反撃に遭い、船から転落してしまいます。

「宣」という名前の青年は、蛇を嫌っているにもかかわらず、山の滝壺で倒れている白を助けます。しかし、白は記憶を失っていたため、彼を助けることができるのか不安を抱えます。白が身に着けていた不思議な簪の銘「宝青」を手掛かりに、二人は都へ向かいます。一方、白の妖族仲間は彼女が人間といることで裏切り者であると勘繰り始め、妹弟子の「青」は白を戻そうと奮闘します。しかし、国師と彼の弟子、そして蛇族の刺客たちも白の命を狙って動き出します。

都へ向かう途中、小舟の上で白は意図せずに白蛇に変身し、刺客を打ち倒します。都に着いた白と宣は宝青坊という工房を訪れ、主の古狐から白の簪が妖怪用の法具であることを知らされます。ある日、白の妹弟子である「青」と出会った白と宣は、彼女とのやり取りを通じて白の過去が徐々に明らかになります。しかし、彼女は人間を憎み、宣を攻撃しようとします。白は宣を巻き込まないために、愛する彼と別れることを選びます。

その後、宣は古狐の指導を受け、妖怪の身体を得ることを決意します。しかし、白の姿は変わり、彼女の力が引き出されることになります。彼女は強大な白蛇へと変貌し、国師を倒すために蛇狩り村へ向かいます。しかし、そこでは宣が待ち構えており、白は彼を導こうとしますが、国師が彼らを襲撃します。白は仲間たちの助けを得て、国師との壮絶な戦闘に挑みます。

結末

物語は、白が自らの力を使い国師を倒す展開へと進展しますが、蛇母の野望が新たな脅威をもたらします。彼女は全ての力を吸収し、双頭の巨大な赤蛇に変身し、白に襲いかかります。宣は国師の術を利用してこれを倒すことに成功しますが、国師は最後に全てを凍らせる呪文を発動します。白は最後の力で宣の魂を救い出し、小さな蛇へと戻ります。

500年後、白は人間の姿を取り戻そうと修行を続ける中で、自らの迷いを抱えながら過ごしています。しかし、兄弟子の青から簪を受け取ることで宣の思い出が蘇り、再び人間界に向かう旅が始まります。物語は愛、犠牲、再生のテーマが描かれており、多くの人に親しまれています。

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