白雪姫と七人のこびと

白雪姫をテーマにした世界各国のディズニーパークのアトラクション

ウォルト・ディズニーが制作した1937年の長編アニメーション映画『白雪姫』を題材としたライド型アトラクションは、世界中のディズニーパークに点在しています。それぞれの施設で、アトラクションの名称や物語の展開、演出に違いが見られます。

アトラクションの概要

このアトラクションは、七人のこびとのベッドを模したトロッコ型のライドに乗り、白雪姫の物語を体験するという形式を取っています。ライドは鉱山鉄道のようにレール上を走行し、映画のシーンを再現したコースを巡ります。多くのバージョンでは、白雪姫の視点で物語が展開され、お化け屋敷のような暗く不気味な演出が特徴的です。特に、魔女が登場するシーンや、暗い森や洞窟といった舞台設定が恐怖感を演出する要素となっています。

各パークのアトラクション比較

ディズニーランド（アメリカ）

かつては『白雪姫の恐ろしい冒険（Snow White's Scary Adventures）』という名称で知られ、お化け屋敷のような恐怖を強調した演出がなされていました。しかし、2021年のリニューアルを経て、『白雪姫の願い（Snow White's Enchanted Wish）』と名称変更され、物語のエンディングはハッピーエンドに改編されました。リニューアル前は白雪姫が登場せず、ゲストが白雪姫となって物語を体験するという設定でしたが、1983年の改修で白雪姫が登場するようになり、現在では物語の途中、毒リンゴを差し出される場面までが再現されています。

マジック・キングダム（アメリカ）

こちらも以前は『白雪姫の恐ろしい冒険（Snow White's Scary Adventures）』という名称で、ディズニーランド版と同様のお化け屋敷的な演出がされていました。1994年のリニューアルで、物語の冒頭と結末に白雪姫が登場するようになり、王子様とのハッピーエンドが追加されました。しかし、2012年には『プリンセスのフェアリーテイル・ホール』の開設に伴い閉鎖されています。

東京ディズニーランド（日本）

『白雪姫と七人のこびと（Snow White's Adventures）』という名称で、他のパークのアトラクションと比べて、より恐怖を強調した演出がなされています。他のパーク版ではハッピーエンドが明確に示されますが、東京ディズニーランド版では魔女が高笑いしながら小人たちに岩を落とそうとするシーンで終わる、後味の悪い結末となっています。また、他のパークと異なり、白雪姫が登場するのはこびとの家の中だけで、その他のシーンではBGMが一切なく、不気味な演出が特徴的です。

ディズニーランド・パリ（フランス）

『白雪姫と七人のこびと（Blanche-Neige et les Sept Nains）』という名称で、マジック・キングダム版とほぼ同様の内容です。東京ディズニーランド版とは異なり、物語の最後まで、王子様によって白雪姫が救われるシーンまでが再現されています。

こびとのトロッコ

各パークのアトラクションでは、七人のこびとの名前が刻まれたトロッコ型のライドに乗り込みます。ライドはこびとたちが休むベッドをイメージしており、ドック、グランピー、スニージー、スリーピー、バッシュフル、ハッピー、ドーピーという七人のこびとの名前がそれぞれに付けられています。

まとめ

『白雪姫』をテーマにしたこのアトラクションは、パークごとに異なる演出や物語の展開を見せており、それぞれの個性を楽しむことができます。恐怖を強調した演出や、ハッピーエンドへのアレンジなど、多様なバリエーションが魅力となっています。それぞれのバージョンが、映画『白雪姫』の世界観を異なる形で表現している点が、このアトラクションの大きな特徴と言えるでしょう。

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