白鳥士郎

白鳥士郎：ライトノベル界の多才な書き手

岐阜県多治見市出身の白鳥士郎氏は、数々のライトノベルを世に送り出してきた人気作家です。1981年生まれの彼は、岐阜県立多治見北高等学校、金沢大学法学部を卒業後、名城大学大学院法務研究科に進学。大学院在学中に小説の執筆を始め、2008年、『らじかるエレメンツ』で商業デビューを果たしました。

経歴と受賞歴：着実な歩みと輝かしい受賞

彼のキャリアは順風満帆ではありませんでした。当初は法律関係の仕事を目指していましたが、大学院修了後も就職活動は難航。恩師の法律事務所に勤務しながら、並行して執筆活動に励む日々を送ります。経済的な理由に加え、家族の介護を理由に在宅でできる仕事を探していたという背景が、ライトノベル作家への道を決めた要因の一つでした。

2012年には『のうりん』で第1回ラノベ好き書店員大賞を受賞。2016年には『りゅうおうのおしごと!』で第28回将棋ペンクラブ大賞文芸部門優秀賞を受賞するなど、着実に実力を認められていきます。『りゅうおうのおしごと!』はアニメ化もされ、大きな成功を収めました。また、同作品に関連して将棋観戦記にも挑戦し、2019年には第31回将棋ペンクラブ大賞観戦記部門大賞を受賞するなど、才能の幅を広げています。

私生活と転機：家族の支えと自身の成長

2017年には7歳年下の書店店員女性と結婚、翌年には第一子となる長女が誕生。私生活でも幸せを掴んでいます。しかし、順調な作家生活の裏には、苦悩や葛藤がありました。当初はライトノベル執筆を卑下し、プロフィールを偽っていた時期もあったといいます。しかし、祖父と母の相次ぐ死をきっかけに、自身の作品や人生に対する考え方が大きく変わります。家族の支えと、自身の作品への誇りを取り戻したことが、彼の創作活動に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

『りゅうおうのおしごと!』について、彼は「初めて『これが書きたい！』と心の底から思って書いた作品」と語っています。長年、商業的な成功を追い求めてきた彼が、自身の心の声に耳を澄ませ、創作活動に臨むようになった転換点となった作品と言えるでしょう。

サッカーへの情熱：FC岐阜サポーターとしての顔

白鳥氏はFC岐阜の熱狂的なサポーターとしても知られています。公式ブログやTwitterで試合結果を報告したり、イベントやインタビューにチームのレプリカユニフォーム姿で登場したりと、その情熱は並々ならぬものがあります。2018年には、FC岐阜とのコラボグッズも発売され、完売するほどの話題となりました。

まとめ：多様な才能と人間性

白鳥士郎氏は、ライトノベル作家としての成功だけでなく、家族やサッカーへの愛情、そして自身の過去や葛藤と向き合う誠実さを持った人物です。彼の作品からは、こうした多様な経験や人間性が感じられ、多くの人々を魅了し続けている所以と言えるでしょう。今後も彼の活躍から目が離せません。

作品リスト

らじかるエレメンツ（GA文庫）
蒼海ガールズ!（GA文庫）
のうりん（GA文庫）
りゅうおうのおしごと!（GA文庫）

関連項目

日本の小説家一覧
ライトノベル作家一覧
* 藤井浩人（岐阜県美濃加茂市長）

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