皇仁書院

皇仁書院 (Queen's College) について

皇仁書院（こうじんしょいん、英語: Queen's College）は、香港で最も歴史のある官立中学校です。その前身は1862年に設立された政府中央学校（中央書院）に遡り、その後ビクトリア・カレッジを経て、1894年に現在の皇仁書院となりました。香港の教育をリードする存在として、数々の著名な卒業生を輩出しています。

歴史

皇仁書院の歴史は、イギリス領香港が成立する以前の中国人の村学校にまで遡ることができます。1847年、香港政庁は既存の村学校への補助金支給を決定し、教育委員会を設置しました。調査の結果、太平山学校、中湾学校、上湾学校の3校が活発に運営されていることが判明。これらが香港における公教育の始まりとされています。

1860年、ジェームス・レッジ牧師は、これら3校を統合する中央学校の設立を提案。1862年、ゴフ・ストリートに政府中央学校が開校しました。初代校長にはフレデリック・スチュワート博士が就任し、彼は香港の学校教育全体の監督責任も担いました。当初は中国人学生のみを受け入れていましたが、1867年からは他国籍の学生も受け入れるようになりました。

世俗的な学校教育は、香港総督や宗教指導者たちとの間で議論を呼びました。政府は助成金制度を設け、宗教学校も資金を得られるようにしました。1884年には、アバディーン通りに新校舎の礎石が据えられ、当時学生だった孫文も式典に参加しました。新校舎完成後、学校はヴィクトリア・カレッジと改称されました。

1894年、学校は正式にクイーンズ・カレッジと改称。1904年には大学への拡張計画も持ち上がりましたが、日露戦争の影響で中止となり、中等学校のままとなりました。しかし、この計画が後の香港大学設立につながりました。

1941年の日本軍の香港侵攻により学校は閉鎖され、その後野戦病院として使用されました。戦時中には校舎が破壊され、戦後は難民によって占拠されるなどの困難を経験しましたが、1947年にケネディ・ロードで再開、1950年には現在の銅鑼湾に移転しました。

教育制度

1951年までは、通常クラス4で入学していましたが、1951年9月からは最下層に2学年が追加され、クラス6となりました。1950年代には生徒数が急増し、一部の学科がキングス・カレッジやベリリオス・パブリック・スクールに移管されるなどの組織変更も行われました。1962年からは、クイーンズ・カレッジ内で芸術系の科目が設置され、現在では全日制のアングロ・チャイニーズ・セカンダリー・スクールとして運営されています。

校歌とロゴ

クイーンズ・カレッジの校歌は、イギリスのハロウ・スクールの校歌を基に、ウィリアム・ケイが作詞しました。学校のロゴは、1923年にン・ピンウンによってデザインされたものを基に、何度も変更が加えられ、現在のロゴは1997年に採用されました。

公開試験の成績

クイーンズ・カレッジは、香港教育資格試験（HKCEE）および香港中等教育資格試験（HKDSE）で、多くの満点者を輩出しています。HKCEEでは55名の満点者、HKDSEでは14名の「トップ・スコアラー」と「スーパー・トップ・スコアラー」を輩出しており、香港のトップ校としての地位を確立しています。

関連項目

英皇書院

外部リンク

Official Website of Queen's College
* Official Website of the Queen's College History Museum

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