相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ

相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ

『相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』は、2014年4月26日に公開された日本の映画で、テレビ朝日の人気刑事ドラマ『相棒』の劇場版シリーズ第3作です。監督は和泉聖治、脚本は輿水泰弘が担当しています。本作は、テレビ朝日の開局55周年を記念した作品でもあり、前作から3年5か月ぶりの劇場版となります。

物語の時系列は、『相棒 劇場版II』から約3年後、season11とseason12の間に設定されています。特命係の杉下右京（演：水谷豊）と新たな相棒の甲斐享（演：成宮寛貴）が、前相棒の神戸尊（演：及川光博）と共に国家の秘密に迫る事件に挑む様子が描かれています。特に注目すべきは、神戸尊が再登場することで、新旧の相棒が同じ作品に顔を揃える初の試みです。

物語は、とある南の孤島・鳳凰島で発生した民兵の死亡事件から始まります。神戸が特命係を訪れ、右京と享にこの事件について調査してほしいと依頼します。すでに鳳凰島では、非合法な生物兵器の製造が噂されており、政府や警察、自衛隊の複雑な関係が絡み合う中で事件は進展していきます。二人は捜査のため鳳凰島へ向かうことになり、そこで国家を揺るがす陰謀に巻き込まれていきます。

登場人物は個性的で多彩です。冷静沈着な杉下右京の名推理が光る中、若手の甲斐享も少しずつ成長していく様子が描かれています。この本作においては、彼らの捜査をサポートするキャラクターたちも重要な役割を果たします。特に角田六郎（演：山西惇）や米沢守（演：六角精児）などのサポートキャラが物語に深味を添えています。

本作では、沖縄ロケが行われたことも大きな話題となり、美しい自然や独特のロケーションが作品にリアリティを与えています。また、映像技術も向上しており、4Kでの撮影がされているため、映像美も一つの見どころです。

公開初週には好調な成績を収め、最終的には興行収入が21.2億円に達しました。その人気はBlu-rayやDVDの販売にも影響を及ぼし、特に豪華版BOXにはメイキング映像やキャストインタビューなどの特典が収められ、ファンの心を掴みました。

また、映画公開前には携帯ドラマ『相棒 -劇場版III- 序章』が配信され、劇場版と繋がる物語を前もって楽しむことができました。このように、シリーズ全体を通じての展開やキャラクターの成長を感じることができる作品になっています。

『相棒 -劇場版III-』は、単なる刑事ドラマの枠を超えた社会派の要素を持つ作品でもあります。国家の陰謀や人間の心理を描写し、視聴者にさまざまなメッセージを伝えています。シリーズファンはもちろん、新たにこの映画を見た方にも強く推奨したい一作です。

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