盾章 (国防軍)

盾章について

盾章（たてしょう、ドイツ語: Ärmelschild）は、ナチス・ドイツが1935年から1945年にかけて制定した軍の勲章の一つです。この勲章は、特定の地域で行われた作戦に参加した軍人に対して授与されるもので、彼らの功績を称える意図があります。盾章はその名称の通り、盾のような形状をしており、そのデザインは地域や作戦により多様であったため、統一された意匠は存在しません。

制定された盾章と授与の種類

盾章には正式に授与されたものがいくつかあり、それぞれ異なるデザインや色彩が見られます。また、授与の際には、その地区での軍事行動に基づき、勲章の内容が決定されました。例えば、西部戦線や東部戦線、特定の作戦に関与した軍人に対して異なる種類の盾章が出されており、彼らの役割を大いに称賛されるものでした。

一方、正式には授与されなかった盾章も存在します。これらは実際には作成されたものの、授与されることがなかった勲章であり、軍人の中には受け取ることのできなかったケースも多々あります。

戦後の盾章の佩用

第二次世界大戦の終結後、盾章の扱いは大きく変わりました。1957年には新たに制定された勲章法により、ハーケンクロイツが削除された場合の盾章の佩用が認められました。これにより、戦争を経験した軍人たちがその功績を称えるために、改訂された盾章を着用することが可能となったのです。

戦後の元兵士たちにとって、これらの勲章は彼らの歴史的役割を示すものであり、またそれらがどのようにして民主的な社会の中で再評価されるかという重要な問題でもありました。国によっては、今もなお旧ナチス系の勲章に対する法律や規制が設けられているため、佩用にあたっては注意が必要です。

関連情報

盾章に関連するその他の要素として、ナチス・ドイツ時代に作られた他の勲章も挙げられます。これらの勲章は、歴史の中で多くの議論を生んできたテーマであり、現在も研究の対象となっています。

参考文献

盾章や関連する勲章についての詳細を知りたい方には、以下の文献を参考にすることをおすすめします。

• - Kurt-Gerhard Klietmannの「Auszeichnungen des Deutschen Reiches. 1936–1945」（Motorbuch-Verlag, Stuttgart 1981）
• - Adolf SchlichtとJohn R. Angoliaによる「Die Deutsche Wehrmacht. Uniformen und Ausrüstung 1933–1943」（Motorbuch-Verlag, Stuttgart 1992–1995）

このように、盾章はナチス・ドイツの勲章として重要な役割を果たしており、その歴史的背景や意味を理解することは、当時の状況を知る上で欠かせないものとなっています。

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