眞島浩一

眞島浩一（ましま こういち）

眞島浩一氏は、1964年7月23日生まれ、新潟県新潟市出身の脚本家、漫画原作者、ゲームシナリオライターです。社団法人日本シナリオ作家協会の会員であり、アンドリーム（&REAM）に所属しています。青木健生氏との共同執筆時には、「ましま蒼樹」というペンネームを用いることもあります。

キャリアの形成と変遷

新潟南高校を卒業後、専修大学法学部で学びました。大学在学中には約一年間のイギリス留学を経験し、その後さらに世界各地を旅して見聞を広げます。大学卒業後はIT関連企業に就職しましたが、社内報の制作などを通じて文章表現の世界に魅力を感じ、やがて文章を生業とすることを志してわずか9ヶ月で退職しました。当初は小説家を目指していましたが、劇団テアトル・エコーを卒業した友人たちが立ち上げた舞台制作を手伝う中で、次第に脚本の世界へと引き込まれていきます。その才能は大人計画のオーディションに合格する経験も持つほどでした。

脚本家としての道程

脚本家としての専門性を深めるため、日本シナリオ作家協会のシナリオ講座で学び、脚本家の猪又憲吾氏と出会います。眞島氏は猪又氏を生涯の師と仰ぎ、その教えは現在も変わらず創作の指針となっています。オリジナル脚本『黒の奔流』で第11回大伴昌司賞のノミネート賞を受賞し、作家としての評価を高めました。2002年には、株式会社ジャパンクリエイティブマネージメント（現：JCM）の代表取締役社長である赤嶺和彦氏にその才能を見出されたことをきっかけに、アニメ『パタパタ飛行船の冒険』の脚本で正式にデビューを果たしました。同年にはアニメ『爆闘宣言ダイガンダー』にも脚本家として参加し、活動の幅を広げます。

2005年には、特撮テレビドラマ『幻星神ジャスティライザー』に脚本家として招かれました。これは、特撮技術監督の川北紘一氏からの誘いによるものです。川北氏との縁は、2001年に日本テレビ系列で放送された番組『私は死にかけた! 奇跡の生還』の一コーナー「ゴジラのスーツアクター」編の制作で、東宝映像美術のプロデューサーだった川北氏と共に仕事をしたことに遡ります。

また、2005年には東宝映像美術が警視庁から受注した「制圧逮捕教養ビデオ」の脚本も担当し、優秀賞を受賞しています。この作品は一般に公開される機会はありませんでしたが、氏の構成力、脚本作成能力を示す実績の一つと言えます。

ゲームシナリオ分野への進出

2009年頃、脚本家の待田堂子氏を中心とした制作チームに加わり、数々の作品の脚本を執筆しました。この待田氏との共同作業を通じて、株式会社エッジワークスの代表取締役社長である脚本家の山野辺一記氏と知り合ったことが、ゲームシナリオの世界へ足を踏み入れる大きな転機となります。エッジワークスとの連携が深まり、ゲームシナリオライターとしてのデビュー作はPlayStation 2向けソフト『SAMURAI 7』となりました。以来、エッジワークスとともに、『ひぐらしのなく頃に祭』、『家庭教師ヒットマンREBORN! ドリームハイパーバトル!』、『タユタマ -Kiss on my Deity-』、『ヴァンパイア騎士DS』といった人気シリーズや、その他の多くのゲーム作品のシナリオを手掛けています。

多岐にわたる創作活動

アニメ、特撮、ゲームのみならず、眞島氏は多岐にわたるメディアでその筆を振るっています。2004年にはテレビ朝日系列のドラマ『電池が切れるまで』で原案脚本を担当。2007年には映画『やる気まんまん』、2003年にはOV作品『都市伝説』など、映像作品にも携わっています。さらに、2009年からは野球を題材にした漫画の原作を複数手掛け、『球世主』は双葉社のアクションにて長期連載されるなど、漫画原作者としても活動しています。

現在の活動

現在も精力的に活動を続ける傍ら、後進の育成にも力を入れています。総合学園ヒューマンアカデミーではシナリオ総合講座の講師として、自身の経験に基づいた実践的な指導を行っています。

眞島浩一氏は、脚本家、漫画原作者、ゲームシナリオライターという多角的な顔を持ち、アニメ、特撮、ゲーム、ドラマ、映画、OV、漫画と、実に幅広いジャンルで活躍し続けるクリエイターです。人との出会いを大切にし、常に新しい表現の場を切り拓いてきた彼のキャリアは、今後の活動からも目が離せません。

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