真コール!

『真コール！』は、藤田和子による日本の漫画作品で、『週刊少女コミック』（小学館）にて1990年から連載されました。単行本は全9巻、文庫版は全4巻が刊行されています。本作は、第37回（平成3年度）小学館漫画賞を受賞した人気作品です。

物語は、カナダでの生活を終えて帰国した高校1年生の藤咲真が主人公です。彼女は、フィギュアスケートで培った優れた運動神経とジャンプ力を持ち合わせていましたが、バレーボールは全くの未経験でした。しかし、その潜在能力を見出され、バレーボールの世界に足を踏み入れます。持ち前の才能と努力によって、真は急速に成長し、ついにはバルセロナオリンピックの日本代表エースとして活躍するまでになります。

この作品では、真の成長だけでなく、彼女を取り巻く人々との関係も丁寧に描かれています。幼馴染でスポーツカメラマンを目指す渡辺隼人、真の母校のバレー部顧問で元全日本バレーボール選手の万紀一彦、ライバルである東陽高校のエースアタッカー加納仁実など、魅力的なキャラクターたちが物語を彩ります。

特に重要な人物として、JVC（ジャパン・バレーボール・クラブ）で出会う森村香里が挙げられます。最初は真と確執があったものの、次第に心を通わせ、セッターとして真を支えるかけがえのない相棒となっていきます。彼女の存在は、真の成長において欠かせない要素となっています。

『真コール！』は、主人公が才能を開花させ、困難を乗り越えながら成長していく姿を描いた、熱い青春スポーツ漫画です。友情、努力、そして勝利といったスポーツ漫画の王道要素をしっかりと押さえつつ、魅力的なキャラクターたちの織りなす人間ドラマが、読者の心を掴みます。オリンピックという大きな目標に向かって突き進む真の姿は、読む人に勇気と感動を与えてくれます。

主な登場人物は以下の通りです。

藤咲 真（ふじさき まこと）
5年間のカナダ生活を終えて帰国した高校1年生。高身長で、フィギュアスケートで培ったジャンプ力と運動神経を誇ります。

渡辺 隼人（わたなべ はやと）
真の幼馴染で、スポーツカメラマンを目指す大学生。真の成長を間近で見守ります。

万紀 一彦（まき かずひこ）
真の母校である白鳳学園バレー部顧問。かつては全日本バレーボールのメンバーとして活躍していました。

加納 仁実（かのう ひとみ）
東陽高校のエースアタッカーで、真のライバル。常に高い壁として真の前に立ちはだかります。

* 森村 香里（もりむら かおり）
JVC（ジャパン・バレーボール・クラブ）で真と出会った相棒。セッターとして真を支えます。

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