真壁友枝

真壁友枝：努力と不屈の精神で掴んだ柔道人生

真壁友枝さん(1974年11月28日生まれ)は、日本の柔道界にその名を刻んだ選手です。48kg級で活躍し、持ち前の技術と不屈の精神で、数々の輝かしい成績を残しました。

柔道との出会いから高校時代の活躍

岡山県勝田郡勝央町で生まれ育った真壁さんは、小学校2年生の時、兄の影響で柔道を始めます。勝央町スポーツ少年団、そして津山市の福岡道場と、幼い頃から厳しい鍛錬を積みました。その努力は実を結び、岡山東商業高校時代には全国高校選手権48kg級で優勝という栄光を掴みます。

住友海上火災保険入社とプロとしての挑戦

高校卒業を間近に控えた真壁さんは、周囲の勧めもあり、住友海上火災保険(現・三井住友海上火災保険)への入社を希望しました。しかし、入社当初は体格の小ささを理由に、実業団での柔道継続を反対されるなど、苦悩の時期もありました。それでも真壁さんは柔道への情熱を捨てず、講道学舎への出稽古で研鑽を続けました。先輩選手たちとの厳しい稽古や、食事制限など、体格のハンデを克服するための努力は並々ならぬものでした。

挫折と成長、そしてアジア大会での栄冠

入社後も、先輩選手との厳しい稽古の中で、真壁さんは常に劣勢に立たされました。思うように技が決まらず、悔し涙を流す日々が続いたといいます。それでも、真壁さんは「投げられないなら、せめて膝をつかせる」という強い意志を持って、練習に励みました。その努力が実り、全日本実業選手権で3位入賞を果たします。そして、1998年アジア大会では、韓国、北朝鮮の強豪選手を破り、念願のアジアチャンピオンに輝きました。この優勝は、真壁さんの長年の努力と、持ち前の精神力の強さを証明するものでした。

全日本選抜体重別選手権優勝と現役引退

その後も数々の国際大会に出場し活躍しましたが、2001年には足の甲を脱臼骨折し、手術を受けるなど苦難の時期を経験します。しかし、この怪我を乗り越え、2002年の全日本選抜体重別選手権で念願の初優勝を飾ります。優勝後のインタビューで、三井住友海上への感謝を述べたエピソードは、彼女の周囲への感謝の気持ちと、会社への深い愛情を物語っています。

2003年の全日本選抜体重別選手権では、判定で惜しくも敗れ、その後現役を引退しました。

引退後と現在

引退後は、三井住友海上柔道部の特別コーチとして、後進の指導に当たっています。長年培ってきた経験と知識を活かし、若い世代を育成することに貢献しています。

戦績

真壁さんの輝かしい戦績は、彼女の努力と才能、そして不屈の精神の証です。数々の優勝、入賞を果たし、日本の柔道界に大きな足跡を残しました。

1992年：全国高校選手権（48kg級）優勝
1998年：アジア大会（48kg級）優勝
2002年：全日本選抜体重別選手権（48kg級）優勝
その他多数の国際大会での入賞

真壁友枝さんの柔道人生は、努力の大切さ、そして困難を乗り越える強さを教えてくれる、感動的な物語です。彼女が築き上げた功績は、後世の柔道家たちに大きな影響を与え続けるでしょう。

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