真田裕継

真田 裕継氏（さなだ ひろつぐ）は、1993年6月21日にこの世に生を受けた、かつて日本のラグビーフットボール界でプロ選手として活躍した人物である。彼が生まれた地は大阪府大阪市。現役時代の主なポジションは、フォワード第三列の一角を担うフランカー（FL）であった。身長187センチメートル、体重97キログラムという恵まれた体躯を持ち、チームメイトや関係者からは親しみを込めて「さなちゃん」という愛称で呼ばれていた。

真田氏とラグビーとの出会いは、中学校に入学したばかりの頃、中学1年生の時に遡る。地元大阪で初めて楕円球に触れ、その独特の魅力に引き込まれていった。以後、学生生活を通じてラグビー一筋に打ち込むこととなる。中学校を卒業後、大阪府立生野高等学校へと進学し、ここでもラグビー部で汗を流し、技術と体力の向上に努めた。高校での経験を経て、2012年には大阪体育大学へと進学。大学ラグビーの舞台で、彼は選手としての更なる飛躍を目指した。大阪体育大学ラグビー部で鍛錬を積む中で、真田氏は将来を嘱望される若手選手として頭角を現し、学生時代にはU20日本代表にも選出される栄誉に浴している。これは、彼の才能が早くから国内のトップレベルで認められていたことを示している。

大学での4年間で培った確かな実力と経験を手に、真田氏は2016年、プロラグビー選手のキャリアをスタートさせた。当時、日本のラグビー界最高峰のリーグであったジャパンラグビートップリーグに加盟していた日野自動車レッドドルフィンズ（現在のチーム名は日野レッドドルフィンズ）に加入したのである。プロの厳しい環境に身を置き、日々の練習にすべてを注ぎ込んだ。加入から約4年の間、出場機会を待ち続けた彼の努力が実を結んだのは、2020年2月22日のことだった。ジャパンラグビートップリーグ2020シーズンの第6節、国内屈指の強豪チームとして知られるサントリーサンゴリアスとの一戦に、真田氏は途中出場ながら待望の公式戦初出場を果たしたのだ。

フランカーというポジションは、グラウンド上の広範囲をカバーし、スクラムサイドやブレイクダウン（タックル後のボール争奪局面）での激しいプレー、そして献身的なタックルが求められる非常に重要な役割を担う。真田氏は、その恵まれた体格を活かし、これらの局面でチームに貢献しようと奮闘した。日野レッドドルフィンズの一員として、トップリーグ、そしてその後に再編されたジャパンラグビー リーグワンの舞台で、チームの勝利のために力を尽くした。

プロ選手として約6シーズンにわたり日野レッドドルフィンズでプレーを続けた真田裕継氏であったが、2022年に現役選手としてのキャリアにピリオドを打つことを決断し、ラグビー界から引退した。中学時代にラグビーと出会い、U20日本代表を経験し、そして国内トップリーグの舞台でプレーした彼のラグビー人生は、これからラグビー選手を目指す若い世代にとって、貴重な足跡として語り継がれるであろう。大阪の地で始まった楕円球を追いかける夢は、プロの舞台での活躍を経て、一つの区切りを迎えたのである。

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